永野芽郁、友の存在に感謝!どんな時も味方に
奇才バカリズムが脚本を手がけた映画『地獄の花園』で、初のOL役を務めた女優の永野芽郁。普通のようで普通でないこのOL、普段はほのぼの平和的だが、仲間が危機に瀕した時、内に秘めた“ヤンキー魂”をさく裂させる。まさに意表を突いたぶっ飛びOL役で新境地を拓いた永野が、怒りのスイッチが入る瞬間、さらには熱い友情を感じた思い出エピソードを語った。
本作は、最強の座を懸けて、OLたちが熾烈(しれつ)な権力抗争を繰り広げる異色コメディー。普通のOL生活に憧れる直子(永野)の職場に、一人のカリスマヤンキーOL・蘭(広瀬アリス)が中途採用されたことから、全国のOLたちを巻き込む抗争が勃発。蘭と意気投合した直子もとばっちりを受けるが、会社の仲間たちを守るため、自らも闘いに身を投じていく。
理不尽なことを言われるとスイッチが入る
仲間がボコボコにされ、これまで、か弱いOLを装っていた直子は、思わず怒りを爆発させる。この豹変ぶりには度肝を抜かれるが、永野自身、怒りのスイッチが発動する瞬間はどんな時なのか。「理不尽なことを言われたら、やっぱりスイッチが入りますよね。理不尽なことを言う人って、自分で気付いていないじゃないですか。気付いていない状態でずっとそれを言われ続けたら、ある程度はがまんしますが、いったんスイッチが入ると、直子のように爆発はしないけれど、静かに淡々と、その人に詰め寄ります(笑)」
過去には、その「理不尽」な書き込みが原因でSNSを見なくなった時期も。「いいことを書いてくださるファンの方がほとんどですが、中には、人が嫌がること、傷付くことをわざわざ書き込みしてくる方がいる。そういうネガティブな書き込みって、数は少なくても頭に残っちゃいますからね」とこんな時は、少し距離を取って静観するという永野。怒りのスイッチが押されても、時にはスルーする勇気も必要だ。
地元の友だちはいつも味方でいてくれる
ただ、そうは言っても、根は平和主義の永野。学生時代、友だち同士がもめていると、よく仲裁に入ったという。「仲のいい友だちが、ほかの友だちと喧嘩しちゃって、『どうしても仲直りできない』と悩んでいたので、間に入って仲直りをさせたことが何度かありました。平和が一番だし、友だち同士、『仲直りしたい』という思いが少しでもあるなら、私がなんとかしてあげたいと思っちゃうんですよね」
また、幼少期からの旧友たちと、今も信頼関係を築いているという永野。「小学生のころからの付き合いなので、『嫌なことがあったんだな』という時も、お互いに顔を見ればすぐにわかるんです。何があっても味方だし、彼女たちもわたしの味方でいてくれる……長年友情を紡いできた絆の深さって本物なんだなとつくづく感じる瞬間です」と笑顔を見せた。
心から信頼し合える旧友たちの存在に、感謝の気持ちを忘れない永野。直子のように、喧嘩という手荒い方法はとれないが、もし彼女たちに何かあったら、永野は全力で守るだろう。でも、そんな有事の時は、『地獄の花園』の精鋭たちを呼びたいところ。カリスマヤンキーOLの蘭(広瀬)、悪魔OLの朱里(菜々緒)、狂犬OLの紫織(川栄李奈)、大怪獣OLの悦子(森三中の島美幸)、そして地上最強のOL麗奈(小池栄子)……もし実在するなら、こんなに情が厚く、頼もしい助っ人たちはいないから。(取材・文:坂田正樹)
映画『地獄の花園』は公開中