コリン・ファース、毎晩スタンリー・トゥッチに夕食を作ってもらっていた
『キングスマン』シリーズのコリン・ファースが新作映画『スーパーノヴァ』の撮影中、カップル役を務めた『プラダを着た悪魔』のスタンリー・トゥッチに毎晩夕食を作ってもらっていたことが明らかになった。
二人の出会いは、テレビ映画『謀議』(2001)の撮影現場でのこと。同い年のコリンとスタンリーはすぐに意気投合し、以来20年以上の付き合いだ。『スーパーノヴァ』の出演オファーを最初に受けたのはスタンリーで、彼は「コリンとは長い付き合いで友情にも年季が入っているんだ。彼とまた一緒に何かをやりたいとずっと思っていたが、僕の映画に誘うと断られる(笑)。だから本作の脚本を読んだ時、すぐにコリンが頭に浮かんで、勝手に脚本を送ったんだ」と監督や製作陣には内緒でコリンに脚本を渡した。
一方のコリンも、脚本を読むやすぐにこのカップルの関係性に魅了されたといい、「友達からシェアされた極めて個人的な脚本だったから、特別響いたんだ。スタンリーから受け取っていなければ、これほどまでに刺さらなかったかもしれないね」と語る。「ただ、彼以外が僕の出演を望んでいないなら邪魔したくないと思って急いで確認したよ」と控えめなコリンだが、製作陣はもちろん大歓迎。監督・脚本のハリー・マックイーンは「コリンとスタンリーは深い付き合いでお互いを知り尽くしている。主人公二人が醸し出す親密さと相性の良さ、それが本作の核だった。それを苦労して生み出す必要がなかったのは大きなボーナスだったよ」と理想的なキャスティングができたと喜んでいる。
全編がイギリスの湖水地方で撮影され、撮影中はロッジに宿泊していたコリンとスタンリー。それぞれ別のロッジに泊まっていたが、料理が得意ではないコリンは毎晩スタンリーに夕食を作ってもらっていたのだという。リアルな絆があるからこそ自然に醸し出されるコリンとスタンリーのケミストリーを、劇場の大スクリーンで堪能したい。
コリンが演じたのはピアニストのサムで、スタンリーがふんしたのは作家のタスカー。本作ではタスカーが抱えた病によって、20年という歳月を共にしてきたカップルが向き合うことになる人生の最終章が描かれている。(編集部・市川遥)
映画『スーパーノヴァ』は7月1日よりTOHOシネマズシャンテ他にて全国順次公開