新田真剣佑は『るろ剣』1作目の佐藤健を彷彿させる！大友啓史監督が感じた“鮮度”
大ヒット公開中の映画『るろうに剣心 最終章 The Final』で、佐藤健演じる主人公・緋村剣心の前に立ちはだかる最恐の敵・雪代縁にふんした新田真剣佑の印象や魅力について、メガホンをとった大友啓史監督が明かした。
和月伸宏の大人気漫画を実写化した大ヒット映画シリーズの最終章となる本作。新田演じる縁は剣心の過去にかかわる人物で、剣心の全てを破壊しようと復讐心を燃やす、原作の重要キャラクター。シリーズ最恐の敵とあって、映画化発表時から誰が縁を演じるのかファンの注目を浴びていた。
そんな縁を演じた新田の印象について、大友監督は「真剣佑は、一作目の『るろうに剣心』で佐藤健がセンセーショナルに『デビュー』したときのような鮮度を感じましたし、初めて会った時、すごく心根が締麗な子と会ったと思いました」とシリーズ開始当時の佐藤を彷彿させる部分があったという。
さらに、「海外の俳優にも負けないスケール。演技に打ち込む視線の真っ直ぐさ。俳優として役に献身的。そして、華。世界と闘える男です。アクションを実際見たわけではないけれど、もう彼しかいないなと。リサーチはしていましたからね」と起用に至った理由についても言及。
映画『るろうに剣心』シリーズの代名詞となっている壮絶なアクションシーンでも、新田はその才能を発揮した。剣心役の佐藤はシリーズを通して日本映画の水準を塗り替えるアクションシーンに挑んできたが、その佐藤と対等に戦いながら、縁の感情をほとばしらせていくという内面の表現まで新田は見事にこなしてみせた。観客からも「完璧な実写縁」「雪代縁はこの人にしかできない」と好評だ。
大友監督は、そんな新田のアクションについて「アメリカに生まれ育ち、幼い頃から空手の経験とその実力もあるから、アクションをやるならそれなりの舞台で臨みたいという想いが、彼の中にはあった。演じるためには何でもやりますという覚悟で、身体もしっかり造ってきましたね。『るろ剣』アクションは、手数も多いしトリッキーで、細やかな感性と動きが必要とされる。彼は黙々と練習するのみで、一喜一憂しない。谷垣（健治）さんたちアクション部も彼から刺激を受け、要求レベルがどんどん上がっていく。現場での集中力も高く、繊細な感情表現も魅力的です。このレベルでアクションと芝居を両立させることのできる人はなかなか見当たらないと思いました」と振り返った。
映画終盤の大きな見せ場である剣心と縁の死闘は、シリーズ屈指といって過言ではない名アクションシーンとなった。大友監督も「『The Final』のラストバトルは、この10年、この最後の闘いのためにあったと思えるもの。真剣佑も、この闘いに出逢うためにいてくれたのではないかと、僕は思っています」とシリーズの集大成にふさわしいシーンに自信を見せていた。
なお、最終章2部作の第1弾『るろうに剣心 最終章 The Final』に続く、第2弾『るろうに剣心 最終章 The Beginning』も現在公開中。こちらでは、縁が復讐心を抱くきっかけとなった剣心の過去にまつわる物語が展開する。（編集部・吉田唯）