革命家マルクスの末娘エリノア、知られざる激動の半生…『ミス・マルクス』9月公開
19世紀を代表する哲学者で経済学者カール・マルクスの末娘エリノア・マルクスの半生を描く映画『ミス・マルクス』が、9月上旬よりシアター・イメージフォーラムや新宿シネマカリテほかにて全国順次公開されることが明らかになった。
本作で描かれるのは、カール・マルクスの3姉妹の末娘で、女性や子どもたち、労働者の権利向上のため生涯を捧げて43歳の若さで逝去した女性活動家エリノアの知られざる半生。監督・脚本を前作『Nico, 1988(原題)』(2017)でヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門作品賞を受賞したイタリア出身のスザンナ・ニッキャレッリ監督が手掛けた。2020年ヴェネツィア国際映画祭でワールド・プレミアされ、同映画祭コンペティション部門でFEDIC賞とベストサウンドトラックSTARS賞の2冠に輝いている。
あわせて公開された予告編はカール・マルクスの死から始まり、最愛の父の死を悼みながらも「自分の人生を生きたい」と宣言するエリノアも姿が映し出される。男女平等の実現や労働者の権利向上を訴え、時代を先駆けた女性活動家として活躍する一方で、政治的信念とエドワード・エイヴリング(パトリック・ケネディ)への愛の狭間で引き裂かれていく姿も捉えられている。
主人公のエリノアを演じるのはフランソワ・オゾン監督による『エンジェル』で主演を務め、その後も『つぐない』『未来を花束にして』といった話題作に出演してきたロモーラ・ガライ。日本版オリジナル・ポスターは、激しく踊るエリノアの姿に「前へ進め」という力強い言葉が添えられた疾走感のあるビジュアルに仕上がっている。(編集部・大内啓輔)