戦後76年、今夏も『野火』アンコール上映が決定
戦後70年にあたる2015年に初公開した塚本晋也監督の映画『野火』が、戦後76年を迎えた今年も全国30館以上の劇場でアンコール上映されることが決まった。
『野火』は大岡昇平の小説を実写化した戦争ドラマ。第2次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島を舞台に、野戦病院を追い出されてあてもなくさまよう日本軍兵士の姿を描く。構想から20年の歳月をかけ完成させ、2014年にベネチア国際映画祭コンペティション部門出品、翌年に全国83館で劇場公開され、その後も製作当初から「『野火』を毎年終戦記念日に上映されるような映画にしたい」という塚本監督の思いに共感した劇場で、毎年アンコール上映が行われてきた。
公開から7年目となる今年も渋谷・ユーロスペースを中心に全国32館の劇場で上映が決定した(7月3日現在)。初上映や初年度ぶりの上映となる劇場もある。東京都内での塚本監督の登壇や、劇場とオンラインでつながるリモートトークなども実施される予定。各劇場の上映予定、塚本監督のトークイベント、リモートトーク等の実施詳細は劇場ホームページや『野火』オフィシャルサイト・SNSにて随時発表される。(清水一)