“前科者”役に石橋静河・大東駿介・古川琴音 有村架純主演ドラマ「前科者 -新米保護司・阿川佳代-」
有村架純主演のWOWOWオリジナルドラマ「前科者 -新米保護司・阿川佳代-」で“前科者”を石橋静河、大東駿介、古川琴音が演じることが明らかになった。
本作は「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載中の漫画「前科者」(原作・香川まさひと、作画・月島冬二)が原作の社会派ヒューマンドラマ。ダブル映像化企画として、2022年には映画公開が予定されている。メガホンを取るのは『あゝ、荒野』などの岸善幸。ドラマの3話以降は岡下慶仁が監督を務める。
連続ドラマでは原作をベースに、新人保護司の阿川佳代(有村)がさまざまな事情を抱えた保護観察対象者3名と向き合い、成長するさまを全6話で描く。1人目の対象者・斉藤みどりを石橋、2人目の対象者・石川二朗を大東、3人目の対象者・田村多実子を古川が演じる。
斉藤みどり(石橋)は経営していたアクセサリーショップの従業員に激しい暴力をふるい、恐喝および傷害罪で懲役2年。仮釈放となったみどりと佳代は次第に打ち解けてゆくが、同時にみどりが抱える、母親との歪な関係性を目の当たりにすることになる。
石川二朗(大東)は実の兄を殺害し6年の実刑判決を受けるが、刑期を半年残して仮釈放に。真面目な印象を受け、一安心する佳代だったが、被害者遺族と接する中で裁判では明らかにされなかった二朗のある秘密を知ることになる。
田村多実子(古川)は覚醒剤取締法違反で執行猶予に。薬物の道から脱するため、必死にもがく。恋人の裏切りによって性風俗で働かされ、自信と希望を失っていた多実子は、再犯の道を絶つことができるのか。3人のコメントは以下の通り。(清水一)
石橋静河
・オファーを受けた時の印象や、出演が決まった際の心境
これは気合のいる時間になるぞ・・と思いました。作品の重量が台本そのものから発せられているようで、意を決して読み始めたのを覚えています。実際に現場が始まると、当初の不安な思いを超えて「これは今自分自身が必要としている作品だ」と感じ、最後までやり遂げる覚悟ができました。
・斉藤みどりというキャラクターを演じて
喋り方や歩き方など、ある種の「演技」が必要なキャラクターだと思いました。と同時に、岸監督はそれらをすべて見透かして役の本質を映す方だと感じていたので、みどりの心の根底に流れるものは何なのか、ずっと探っていました。そんななか導かれるように観たドキュメンタリーや、監督、スタッフの方々とのやり取りを経て、理屈ではないところで腑に落ちる瞬間が幾度かあり、迷いを捨てて役に没頭することができました。
・共演した有村さんの印象
有村さんはずっとお会いしてみたい方だったので、今回ご一緒できることがとても楽しみでした。有村さんの持つ強くも柔らかい心の広がりは現場全体を包んでいるようで、阿川佳代という女性がこの作品の真ん中に立つ意味を全うされていることに感動しました。
・視聴者へのメッセージ
しんどい日々の中にあるユーモアや優しさがこの作品の随所に描かれていることは、きっと観ている方とこの作品のテーマを繋いでくれるだろうと感じています。社会のシステムからあぶれてしまった彼らの哀しくも強い心の叫びを、この作品を通して感じていただけたら幸いです。
大東駿介
・オファーを受けた時の印象や、出演が決まった際の心境
初めてこの台本を読んだ時からすごい吸引力で、作品に没入し、その集中力のまま気が付けば撮影が終わっていた印象です。
・石川二朗というキャラクターを演じて
読んだ瞬間から深く感情移入してしまい、深い孤独の底に落ちた感覚でした。
・共演した有村さんの印象
なんとも言えない優しさ、あたたかさを感じる方でした。こちらの言葉、些細な感情を丁寧に拾い上げてくれるような。
・視聴者へのメッセージ
撮影のことを思い出すと、心にガラス片が刺さってるような感覚で、冷たい痛みと寂しさが蘇ります。彼の歩みを是非観届けて頂きたいです。
古川琴音
・オファーを受けた時の印象や、出演が決まった際の心境
全くの未知で想像を絶する境遇を背負った役だったので、大変な役を引き受けてしまったなぁ、と思いました。 とてつもなく高いハードルに感じましたが、多実子のような人たちがいるという現実を前に、心を込めて取り掛からなければと武者震いしました。
・田村多実子というキャラクターを演じて
多実子のように、社会の陰に生きる人たちの人生はこれからも続いていくし、日々その出口を探しながら一日一日を生きているということを初めて想像しました。きっかけは誰にでもあるような心の隙で、その弱い部分に寄り添ったとき、多実子の実感が湧いてきました。やりきれない気持ちになる役でしたが、愛すことができたと思います。
・共演した有村さんの印象
有村さん演じる佳代さんは、多実子にとって初めて自分を受け入れようとしてくれた人で、そのおかげであの時は話しているだけで涙が出そうなくらい神々しく思っていました(笑)。今はドラマでの共演も通して仲良くして頂いているのでもっと砕けた関係ですが、その時感じた優しさや温かさは今も変わっていません。
・視聴者へのメッセージ
覚醒剤のことや依存症について調べましたが、知識で頭でっかちにはなりたくないし、心100%でいくけれど、自分から出たものは本当に信じていいものなんだろうか、と葛藤し続けました。私だけじゃなく全キャスト、スタッフが同じように闘いながら、心血注いで作った作品だと思います。観てくださったらとても嬉しいです。
WOWOWオリジナルドラマ「前科者 -新米保護司・阿川佳代-」は今秋、WOWOWにて放送・配信スタート(第1話無料放送)
各話放送後、WOWOWオンデマンド、Amazon Prime Videoで見逃し配信