山田孝之、「全裸監督」村西とおるの体づくり
放送禁止のパイオニアとして、時代の寵児となった村西とおると仲間たちの狂乱を描き、全世界190か国に配信されたNetflixオリジナルシリーズ「全裸監督」。全世界待望のシーズン2でも、山田孝之は、止まらぬ野望におぼれ、転落していく村西を怪演している。ストイックな役づくりで知られる彼が、村西とおる役の体づくりについて語った。
村西とおる監督といえば、トレードマークであるブリーフ姿で、カメラを背負ったクセがありすぎるスタイルだろう。決して、スリムとはいえない彼の体型を作り上げるため、シーズン1の撮影時に山田は、「トレーニングをすることで、筋肉を付けながら8キロ太らせた」という。
だが、今回のシーズン2では、それを上回る10キロの増量に挑戦した。「中年から老年になっていく村西の時間の経過もありますが、『ダイヤモンド映像』を率いて業界を昇り詰めていくことで、ちょっと調子に乗っている感を出すために、どこかダラけた体にしたかったんです。それで、今回はあえてトレーニングをせず、ほぼ脂肪のみで10キロ太らせることにしました」。
もちろん、撮影に入ってからもその体型はキープしなければならない。そのため、過酷な撮影スケジュールのなか、「家に帰ってきて、すぐに寝たいと思っても、食べてから寝ないと痩せてしまう。とにかく面倒臭いんですよ」と笑いながら語る山田だが、そのラインナップはとにかく壮絶だ。「たとえば、ハンバーガーを食べた後に、ピザを食べるとか、フライドチキンとポテトを食べた後に、かつ丼とかカツカレー食べるとか。1日に何食とるとかは決めず、単純にカロリーの高いものを優先して食べていました。考えてみると、普段あまり食べないものばかり。現場のケータリングでも、丼もののご飯とか、普段は全部食べないものもペロッといっていました」と通常の撮影時とは異なる生活ルーティンを振り返る。
とはいえ、「2020年の仕事は、ほぼほぼ『全裸監督』だけだったので良かったですが、ここまで体を作らなければいけない作品は……できることならやりたくないです」とのこと。まさにカメレオン俳優といえる山田の苦労の成果は、作品を観れば一目瞭然だ。(取材・文:くれい響)
Netflixオリジナルシリーズ「全裸監督 シーズン2」は全世界独占配信中