上白石萌歌、水泳選手役が3作続き「個人メドレーみたい」
女優の上白石萌歌が27日、都内で行われた映画『子供はわかってあげない』完成披露上映会に来場し、本作も含めて水泳選手役が3作続いたことに「個人メドレーみたい」と語った。この日は共演者の細田佳央太、千葉雄大、豊川悦司、そして沖田修一監督も登壇した。
田島列島の同名コミックを実写映画化した本作は、水泳部に所属する主人公・美波(上白石)と、ひょんなことから仲良くなったシャイで素朴な青年・もじくん(細田)が、思いもよらない父親探しの旅に出るさまを描き出す。
舞台に立った上白石は、撮影からおよそ2年の時を経てようやく公開となった本作に「本来は昨年公開予定だったこの映画が無事に、やっと公開を迎えられそうで。今日は初めて皆さんに観ていただけるということで、心からうれしく思っております」と晴れやかな表情であいさつ。
そしてタッグを組んだ沖田監督について「わたしはもとから沖田監督の大ファンでして。まさか自分が沖田監督の世界で生きられるとは思っていなかったので。そのうれしさをかみしめています」と語った上白石は、「今回、わたしは水泳選手の役を演じているんですが、偶然なんですけど、この作品で水泳選手の役は3連続。それぞれ種目もまったく違うので、何だか水泳の個人メドレーのようだなと勝手に思っていました。肌も真っ黒に焼いて、髪の毛も人生で一番短くして。(撮影時は)10代最後の夏という、宝物のような時間を過ごしたなと思います」と感慨深い様子を見せた。
また、上白石は「わたしは小学生の時に2年間、水泳を習っていまして。その時の経験が、今こうやってお仕事に生きているような気がします」といい、「小学校5年生の夏休みには、水泳の夏季講習のために毎日早起きして。水泳スクールのバスで行って帰ってという生活が、わたしの夏ど真ん中の思い出ですね。家に帰ってかき氷を食べたり、水泳スクールの前の6時半ぐらいから朝のラジオ体操があったりして。強制的にですけど、規則正しい生活を送っているあの時間が今はすごく恋しいなと思います」と付け加える。
そんな上白石だが、泳ぎはもともとすごく苦手だったそう。「でもその時、祖母が80歳くらいだったんですが、バタフライをバシバシ泳ぐような祖母だったので。そういう姿にすごく勇気をもらって。苦手だけど取り組んでみようかなと思いました」と振り返ると、「それがまさか今こうやって映画につながるなんてうれしいですし、やってて本当に良かったなと思いました」としみじみ。すると千葉が「あとはバタフライの役を制覇すれば、個人メドレーを制覇することになりますよね」と指摘し、上白石も「お持ちしています!」とアピールしていた。(取材・文:壬生智裕)
映画『子供はわかってあげない』は8月20日より全国公開、8月13日よりテアトル新宿にて先行公開