沢田研二、単独主演映画『土を喰らう十二ヵ月』来秋公開決定
ミュージシャン・俳優の沢田研二が単独主演を務める映画『土を喰らう十二ヵ月』が、2022年秋に公開されることが決まった。
本作は、昭和を代表する作家・水上勉によるエッセイ「土を喰う日々-わが精進十二ヵ月-」(新潮文庫刊)を原案に、『ナビィの恋』などの中江裕司監督が脚本も手掛けて劇映画にした作品。沢田は作家のツトムを演じる。ツトムは人里離れた長野の山荘で一人、山の実やきのこを採り、畑で育てた野菜を自ら料理し、季節の移ろいを感じながら原稿をしたためているというキャラクターだ。
日本の里山を舞台に四季の移り変わりを描く作品のため、2020年2月の開始から1年の撮影を予定していたが、新型コロナウイルスの蔓延により幾度も撮影延期と再開を繰り返した。そして今年7月26日にクランクアップを迎え、1年6か月にわたる撮影を終えた。
沢田はクランクアップ時に「本当にながい、ながい、ながい撮影でしたけれど、本当の意味で超大作になるように期待しております。本当にお世話になりました。ありがとうございました」とあいさつし、愛犬役の“もも”の頭を何度も撫で別れを惜しんだという。
本作では、ツトムが作る、日本の生活に根付いた料理をどう描くかが重要とされ、料理研究家の土井善晴に白羽の矢が立った。土井が映画で料理を手掛けるのは初めて。中江監督と打ち合わせを繰り返し、ツトムの料理を具現化していった。また、劇中の登場する畑や食材の多くは、スタッフが撮影現場の近くに住み込み、農家の方と協力しながら作り上げたものとなる。
土井はクランクアップ時に「なにしろ、沢田(研二)さんとご一緒させていただいたことが、とても光栄な事でした。 そして “土”と生活が繋がっている感じが細部にまで現れていて、監督の思いが伝わってきました。本当にありがとうございました」と感謝した。(清水一)