ニコラス・ケイジ、ニコラス・ケイジ演じたニコラス・ケイジ映画を一生観ないワケ
俳優のニコラス・ケイジは、ニコラス・ケイジ役を務めた新作アクション・コメディー『ザ・アンベアラブル・ウェイト・オブ・マッシブ・タレント(原題) / The Unbearable Weight of Massive Talent』(2022年4月22日全米公開)を一生観ることはないという。Colliderのインタビューでその理由を語っている。
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『恋人まで1%』のトム・ゴーミカン監督がメガホンを取った本作の主人公は、10代の娘との関係に悩み、経済的にも苦しい落ち目の俳優ニコラス・ケイジ。熱狂的なファン(ペドロ・パスカル)の誕生日会に出席するというオファーを100万ドルで引き受けたニコラスだが、ファンの正体は麻薬カルテルのボスで……。CIAも介入する騒動に巻き込まれたニコラスが、キャリアと愛する者たちを守るために立ち上がるというストーリーだ。
ニコラスの代表作にまつわる小ネタも散りばめられているという本作だが、ニコラス本人は「あの映画は一生観ることはないだろう」と仰天発言を繰り出す。「素晴らしい映画だと聞いているし、マイク・ニーロン(ニコラスのマネージャー兼本作のプロデューサー)もすごく満足していた。観客の反応もよかったと聞いているよ。でも、映画館に行ってトム監督が描いた過度に神経質で不安に支配された僕自身を観るのは、正気じゃない旅なんだ(笑)」
さらにニコラスは、映画で描かれるニコラス・ケイジは「本当の自分ではない」とも指摘。「監督が決めた方向に僕も進んでいったんだ。ある時、僕は『トム、これは本当の自分ではないよ。本当は物静かで思慮深い。いつもこんなに神経質で緊張している男ではないんだ』と監督に言ったことがある。でも監督は『神経質なケイジが、ベストなケイジなんだ』と答えた。僕は『それなら、そうしよう。僕は君の望むことをやるだけさ』と返したよ」と語っている。
10月には、園子温監督とタッグを組んだ『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』の日本公開を控えるニコラス。同作では特殊なボディスーツを着用し、とある女性を探す悪名高き銀行強盗を演じている。(編集部・倉本拓弥)