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クリストファー・ノーラン監督、新作に手を挙げたスタジオに要求した条件

条件は全て通ったのか? 『インセプション』撮影現場でのクリストファー・ノーラン監督
条件は全て通ったのか? 『インセプション』撮影現場でのクリストファー・ノーラン監督 - Warner Bros. Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

 「原爆の父」として知られる米物理学者ロバート・オッペンハイマーを題材とした新作の配給先を、米ユニバーサル・ピクチャーズに決めたクリストファー・ノーラン監督。The Hollywood Reporter では、交渉に臨んだ大手スタジオの重役たちに、ノーラン監督側が提示したとされる条件を報じている。

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 2002年の『インソムニア』から最新作『TENET テネット』まで、ほぼ全監督作を米ワーナー・ブラザースのもとで配給してきたノーラン監督。しかし昨年12月、同社はアメリカにおいて、2021年劇場公開予定の全作を自社の動画配信サービス「HBO Max」で追加料金なしで同日配信すると発表。突然の決定にノーラン監督は、同サイトに寄せた声明で、怒りと同社への不信感を表明していた。

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 The Hollywood Reporter の報道によると、ユニバーサル・ピクチャーズの会長ドナ・ラングレーをはじめとする大手スタジオの重役たちは、ノーラン監督の下を訪れ、新作の脚本に目を通したうえで条件を話し合った。映画は1億ドル(約110億円・1ドル110円計算)前後の製作費を予定しており、条件の内容は「同程度のマーケティング費用、ノーラン監督による完全なクリエイティブコントロール、公開1日目からの総興行収入の20%、公開前後3週間はスタジオの別の映画を公開しない」というものだったという。

 また関係者によると、ノーラン監督側は、100日間の劇場公開期間を設けることも求めたとのこと。この期間について、Varieryの情報筋は、90日から120日の公開期間を要求したとしているが、実現できるのかは不明だと報じている。米ディズニーは、現在ヒット中のマーベル映『シャン・チー/テン・リングスの伝説』に関して、公開から45日間は劇場独占にする方式をとっている。

 ノーラン監督と代理人は、ワーナー・ブラザース、ソニー・ピクチャーズ、パラマウント・ピクチャーズ等と交渉を行ったと報じられており、The Hollywood Reporter はAppleも交渉の席についていたと報道。最終的にユニバーサルが条件をのんだことになるが、各社はこの件について、ノーコメントを貫いているということだ。

 Deadlineによると、映画は第2次世界大戦の重大局面におけるオッペンハイマーの役割を描くということだが、詳細は不明。すでにユニバーサルから正式なゴーサインが出ており、2022年初旬の撮影開始を予定しているという。(編集部・入倉功一)

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