菅田将暉、『CUBE』監督の嘔吐く姿に信頼感
俳優の菅田将暉が22日、都内で行われた映画『CUBE 一度入ったら、最後』の完成披露試写会に登壇し、清水康彦監督が血のりのせいで吐き気をもよおす姿を見て信頼感を抱いたと振り返った。この日は、杏、岡田将生、田代輝、斎藤工、吉田鋼太郎、清水監督も来場した。
本作は、ヴィンチェンゾ・ナタリ監督が手掛けたSFサスペンス『CUBE』の日本版リメイク。謎の立方体「CUBE」に閉じ込められた男女6人が、随所に仕掛けられた殺人的トラップが襲い掛かるなか、決死の脱出に挑むさまを描く。
撮影時の様子を尋ねられた菅田は、「(CUBEが)生物みたいでした。僕らのお芝居に呼応してCUBEを動かしている人(スタッフ)がいるから、もう一人の登場人物みたいな感じでした」と回顧。杏は、「腕が筋肉痛になりました。こんなに梯子を上り下りすることがなかったから、フィットネスをはじめました」と打ち明けた。すると斎藤も、「僕は履物がない状態ではじまって、裸足で手すりに上るときは極力、足のツボに(手すりが)収まるように撮影していたので健康になっていきました」と体の変化を明かし、「みなさんはガタイがよくなっていくので(CUBEは)ジムですね」と結論付けて、会場の笑いを誘った。
撮影の合間については、菅田が「本当に(キャスト全員)仲が良かったんですよ。シリアスな怖い作品ですが、現場は楽しく、杏さんがフィットネスのゲームを持ってきてくださって、得点を競い合いました」と紹介。そのほか、菅田がパズル、斎藤が足つぼマットなど、各々が何かしらを持ち込んでいたというが、いつも手ぶらだった岡田は、「みなさんが提供してくれたものを一生懸命やる。そういう立場」と説明した。しかし、「一番エンジョイしていたかも」と杏から暴露され、菅田からも「まーくん(岡田)が楽しそうだから、もっともっと(盛り上げよう)みたいな」と伝えられると、「そんなマスコットみたいな……」と恥ずかしがっていた。
楽しそうに撮影時を振り返るキャスト陣だが、清水監督は「プレッシャーに押しつぶされそうになっていた」と苦笑い。さらに、血のりのせいで嘔吐く(えずく)こともあったそうだが、菅田は「そこで信頼感を感じました」と意外な告白。加えて、「頑張らなきゃ! みたいな。信頼してくれているから俺の前で吐いてくれているんだよな……という気持ちになっていました」と独特の感性で当時の心境を吐露すると、斎藤からは「わかる……」と共感されていた。(錦怜那)
映画『CUBE 一度入ったら、最後』は10月22日より公開