『シン・仮面ライダー』庵野秀明監督が語ったキャスティング秘話 浜辺美波は「カレンダーで決めた」
30日、「シン・仮面ライダー対庵野秀明展」合同記者会見が都内で行われ、映画『シン・仮面ライダー』(2023年3月)で主人公・本郷猛を演じる池松壮亮と、ヒロイン・緑川ルリ子役の浜辺美波が、脚本・監督の庵野秀明と共に出席。会見では、庵野監督が二人の起用理由について語った。
『シン・仮面ライダー』は、仮面ライダー生誕50周年を記念して製作される実写映画。1971年4月から1973年2月にかけて放送された「仮面ライダー」(原作・石ノ森章太郎)をベースに、庵野監督がオリジナル脚本を執筆する。この日は、本郷猛と緑川ルリ子のビジュアルと共に、「仮面ライダー」のオープニングを基に製作された2種類のプロモーション映像もお披露目された。
仮面ライダー変身する池松について、庵野監督は「オーディションに来てくれた時、すごくよかったんです」と評価。「50年前の仮面ライダーとは、池松くんがやるんだったら違う本郷猛になってくれるんじゃないかと。僕の中では藤岡弘、さんが演じた本郷猛のイメージがものすごく強くて、これを踏襲しても自分では消化できないと思った。別のキャラクターとしての本郷猛を作らざるを得ない時に、池松さんはイメージ的にいいなと思いました」と起用理由を明かす。
ヒロインのキャスティングについて聞かれると、庵野監督は「ヒロインをどうしようと思っていた時に、会社に東宝のカレンダーが貼ってあったんです。その月のカレンダーを見たら浜辺さんだったので、『この子、いい!』と。だから、カレンダーで決めました」と仰天告白。浜辺を起用した庵野監督は、「その後、(浜辺の主演映画)『賭ケグルイ』を観たらすごくよかった。自分の勘は正しかった」と自信たっぷりに語った。
本郷猛役に抜てきされた池松は「驚きましたね」と心境を告白すると、「ちょうど1年前にお話を頂いたのですが、庵野さんが『仮面ライダー』を準備していることにワクワクしましたし、軽々しく引き受けられるものではないなと思いました。これだけ素晴らしい挑戦に自分も参加して、力を出せたらなと思います」と撮影に向けて気合十分な様子。
緑川ルリ子を演じる浜辺も、「仮面ライダーという存在は小さい頃からすごく大好き」と続くと、「庵野さんが(仮面ライダーの)原点を描かれるということで、『どういう物語になるのだろう』と思いました」とコメント。今でも仮面ライダーの劇場版を観に行っているそうで、「戦う姿だったり戦う理由を自分で見つけて、さらに上へと進んでいく力強さに、今でも勇気をもらっています」と仮面ライダー愛を告白していた。(編集部・倉本拓弥)