佐藤健、清原果耶の貫禄に圧倒される「10代なのが信じられない」
俳優の佐藤健が7日、都内で行われた映画『護られなかった者たちへ』の大ヒット御礼舞台あいさつに、共演の清原果耶、瀬々敬久監督と登壇。佐藤は、19歳とは思えない貫禄を見せる清原に圧倒されっぱなしだった。
本作は、中山七里の小説を映画化したミステリー。東日本大震災から10年目の宮城県で発生した連続殺人事件の容疑者となった利根(佐藤)と、彼を追う刑事・笘篠(阿部)の姿、そして事件の裏に隠された切なくも衝撃の真実を描き出す。
ケースワーカー・円山幹子役の清原と共演した佐藤は、「満を持して共演させていただきました」と笑いつつ、「人のことあまり好きじゃないですか? 壁を張って現場にいるタイプですか? めちゃくちゃ怖い顔して現場にいた」と清原の様子を暴露。瀬々監督いわく「難しい役」だったことから、清原が「集中していたんですかね」と振り返ると、佐藤は「まだ未成年ですよね? 考えられないです。20(代)中盤くらいの、主演作品を10本以上やっていますという貫禄を持っていらっしゃる」と印象を明かす。瀬々監督も、清原がNHK連続テレビ小説「なつぞら」で30代の役柄を演じていたことについて、「びっくりしました。堂々としていた。本当に大人っぽい」と舌を巻いた。
佐藤はさらに、「監督に意見するときもまったく物怖じしないから、10代というのが信じられない。昔からそういう子どもだったの? 先生に歯向かっていたの? えっ、元ヤン?」と質問を連投。清原は、「どんなイメージがあるんですか? 全然違います」と笑いながら否定し、「現場では(表情や体が)動かないくらい緊張しているのが、堂々としている風に見えているだけ……」と推測すると、佐藤も芝居から離れたときのかわいい一面を思い返して納得していた。
この日はファンから質問も寄せられ、「ひげスタイルはアリですか?」と聞かれた佐藤は、「アリかナシかで言ったらアリかな」と回答。また、「今までやっていた役と変わると、ひげや髪形を変えたくなるんですよ。拠り所というか……。本当はそんなところに頼らずに表現できるのが一番いいんですけど、わたくしはまだまだ頼らせていただこうと思っています」と胸中を打ち明けた。
さらに、佐藤は「芝居で怒鳴ったり、叫んだりするのが好みじゃない」という考えも告白。しかし今回は「日々生きていて、自分一人で抱えきれないほどの感情やモヤモヤ、本当は声を大にして叫びたいけど言えないことがあると思います」と人々を思いやり、「今回は、みなさんの思いを背負ったつもりで、思い切り叫ばせていただきました」と本作に込めた思いを明かした。そして、「今の苦しい世の中を生きるすべてのみな様に、この映画をお届けしたいと思います」と優しく呼びかけていた。(錦怜那)
映画『護られなかった者たちへ』は公開中