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『007』ダニエル・クレイグの完璧な体を作り上げたトレーナーが語る、トレーニングを続ける秘訣

引き締まった体にスーツが映えるダニエル・クレイグ - 映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』より
引き締まった体にスーツが映えるダニエル・クレイグ - 映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』より - (c) 2021 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

 映画『007/カジノ・ロワイヤル』から『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』まで5作にわたり、ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグのパーソナルトレーナーとして彼の完璧な体を作り上げてきたサイモン・ウォーターソンがインタビューに応じ、ダニエルとの仕事やトレーニングのコツを明かした。

【画像】すごい胸筋…!ダニエル・クレイグ

 ダニエルの『ノー・タイム・トゥ・ダイ』におけるトレーニングは、撮影の1年前に始まった。「最初の3か月はベーシックなトレーニングをした。元の調子に戻すために、スポーツをしたりして心臓血管系を動かすというね。その後、脚本をもらったら、作品で必要になる全ての動きを確認していく作業に入る。今回は何を実現しなければならないのかを明確にして、ジムや屋外でその動きを可能にするためのトレーニングをしていくんだ」

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 「同じものを2度見せたがらない」というダニエルにとって、毎作キャラクターを進化させることが常にトレーニングのゴールだった。「精神と肉体をより機敏に、効率的にすることが目標だった。だからこそ彼の精神は、常に彼の体つきとマッチしていた」。唯一の違いは1作目では30代だった彼が、ボンド引退作である『ノー・タイム・トゥ・ダイ』では50代になったことによる影響だ。「回を重ねるごとに必要なプロセスにかかる時間は少し長くなった。でもそれは仕方のないこと。誰も年齢には逆らえないから」

 撮影中もトレーニングは続くが、それは準備期間におけるトレーニングとは意味合いが違うものになる。「準備期間中が一番激しいパートで、たくさんのスタントや振り付けをやらなくてはならない。撮影に入ってからは、長い撮影の後のストレッチなどリカバーに集中することになる。一日中激しいプレッシャーにさらされるような環境では、ちょっとした“逃避”が必要になることもあって、そうした目的でジムが使われるんだ」

 ダニエルは当初から、サイモンが単なるトレーニングコーチではなく、共に運動に取り組むトレーニングパートナーになることを希望していたのだという。「それは僕の仕事にとってもいいことだった。僕は彼と全く同じことをやるわけだから、いいバロメーターになったんだ。いつもと違う痛みがあったら『やりすぎてしまった』、効果が感じられなければ『十分に激しくなかった』ということもわかる。それにトレーニングパートナーがいれば、競争心も出てくる。競争心はトレーニングにいい効果があるからね。彼は僕をトレーニングするのも好きで、僕に何をすべきか指示を出し、限界に挑ませようとする。時々『これじゃ職を失くしてしまう!』と思ったよ(笑)」

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 普通の50代の男性でも、トレーニングに励めば『ノー・タイム・トゥ・ダイ』でのダニエルのような完璧な体を手に入れることができるのだろうか?「『あなたもボンドみたいになれる』と言いたいけど、第一に遺伝子学的に可能なのかどうかという問題がある。だけど、全ての人が“最高のバージョンの自分”にはなれると思う。50代でボンドのようにね。でも今思うのは、見た目にとらわれすぎない方がいいということ。大事なのは実際に動けるかどうかだ。運動をちゃんとして、体は自然に引き締めさせる。いつだって重要なのは、どう見えるかではなく、自分がどう感じるか。最高だと感じられれば精神にとっても良く、それが見た目にもいい影響をもたらすと思う」

 今度こそやるぞ! 意気込んでも、三日坊主になってしまう人も多いはず。ハードなトレーニングを続ける秘訣について、サイモンは「ジムへ行く、泳ぐ、自転車をこぐ……何だっていいのだけど、一つ目は新しいスポーツをやってみること。自分がやると想像さえしなかったようなスポーツだ。新鮮さを保つのが重要だから」と明かす。「ジムで運動するなら、自分にプレッシャーをかけすぎないで、ただ『始める』と言うんだ。いつもそうやって始める。いつだって一番大変なのは最初の15分で、それをやってしまえば、大抵続けていくことができるから。だから、もしジムに行きたくないと思っても、最初の15分だけはやると決めておくといい。あとは、いいトレーニングパートナーを持つことも重要だ。互いのトレーニングの動機付けになるようなね」

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 もちろん、ダニエルもやすやすとボンドの体の手に入れたわけではない。「『カジノ・ロワイヤル』にダニエルがキャスティングされて、僕はイギリスからワシントンに飛んだんだ(※ダニエルは同所で映画『インベージョン』を撮影中だった)。ダニエルのトレーラーを訪ねると、彼はタバコを吸い、ソースたっぷりのベーコンサンドイッチを持っていて、僕を見て『あなたがトレーナーか。もうこういうの(ベーコンサンドイッチを食べたりタバコを吸ったり)はできないんだろうな』と言っていたよ」と身も心もボンドになるため、ダニエルが覚悟を決めた瞬間のことを振り返っていた。(編集部・市川遥)

映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は公開中

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