可愛すぎると話題!『007』新ボンドガール、アナ・デ・アルマスって?
10月1日に公開されて以来、ヒットを続けている『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』。ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンド役がラストということで、作品の結末もインパクトが高く、さまざまな反響を呼んでいる。一方で観た人の多くが、口を揃えて絶賛しているキャストがいる。キューバのエージェント役、アナ・デ・アルマスだ。
ジェームズ・ボンドが旧友のフェリックスから依頼されたミッションで向かったキューバ。そこで彼をサポートするのが、CIAのエージェント、パロマだ。ボンドとともにパーティーに潜入する設定なので、セクシーな黒のドレスで登場し、その姿は“いかにも”なボンドガール。この“いかにも”な雰囲気も、ダニエル・クレイグ版の『007』では新鮮だ。パロマは現場に不慣れな新米のエージェントで、最初こそ観ているこちらもハラハラさせるが、いざミッションが始まると、高度なテクニックと鮮やかなアクションでボンドと共闘。まさに“ギャップ萌え”させる。別れ際の行動もカッコよく、「パロマの出番をもっと増やしてほしかった!」という反響も目につく。
短い登場シーンでこのパロマの魅力を最大限に引き出したのが、アナ・デ・アルマス。今回のボンドガールで、一気に注目度が上がった彼女は、出身もキューバだ。1988年生まれで現在、33歳。キューバで俳優のキャリアをスタートさせ、その後、スペインでの活躍を経て、ロサンゼルスへ移ったのが2014年、26歳の時。初の英語のセリフに挑んだ『ノック・ノック』(2015)では、キアヌ・リーヴス演じる主人公を誘惑する美女の一人という重要な役を好演。大作『ブレードランナー 2049』(2017)では、主人公「K」のAI(人工知能)のメイドという、作品ではヒロインに位置する重要な役を任された。つまり、すでに多くの映画ファンは、アナのことを観ていたことになる。
そして『007』の活躍を予告するかのように、観終わってみれば、アナの印象が強烈だったのが、『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(2019)。屋敷で殺害された金持ち老人の看護師で、主人公の探偵に協力する役どころ。その探偵役がダニエル・クレイグで、すでに2人は絶妙な掛け合いを見せている。小悪魔的でキュートという魅力は共通ながら、演じる役にぴたりとハマってしまうのが、アナ・デ・アルマスの才能だ。
私生活では、スペイン人俳優との結婚&離婚を経験し、ベン・アフレックとの交際がマスコミをにぎわせた。『ディープ・ウォーター(原題) / Deep Water』の共演がきっかけで、2020年3月から恋人関係となった2人だが、16歳の差などから、残念ながら1年ももたずに破局してしまった。
官能スリラーの『ディープ・ウォーター(原題)』は2022年、全米公開予定。さらにアナ・デ・アルマスには、楽しみな話題作が目白押しだ。『アベンジャーズ/エンドゲーム』のアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が監督するアクションスリラー『ザ・グレイ・マン(原題) / The Gray Man』では、ライアン・ゴズリング、クリス・エヴァンスと共演。そして、映画界の“伝説”であるマリリン・モンローを主人公にした『ブロンド(原題) / Blonde』では、ブロンドヘアでモンロー役に挑んでいる。
今後のラインナップを見る限り、キャリアが絶好調のアナ・デ・アルマス。ボンドガールでの輝きは、さらに磨かれ、スターとしての光を放っていきそう。『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で募らせた「もっと彼女を観たい」という欲求を、新作で満たしてくれるのは間違いない。(斉藤博昭)