山田杏奈、主演映画で難役と「静かに戦っていました」作間龍斗もプロとしての姿勢を絶賛
山田杏奈が23日、新宿ピカデリーで行われた映画『ひらいて』の公開記念舞台あいさつに出席し、解釈が難しかったというハードな役を理解するために撮影減で「戦い抜いた」ことを明かした。この日のイベントには作間龍斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)、芋生悠、首藤凜監督も登壇した。
山田杏奈&作間龍斗が共演を振り返る!『ひらいて』公開記念舞台あいさつ【写真】
芥川賞作家・綿矢りさの同名小説を26歳の新進監督・首藤凜が実写映画化した本作。高校3年生の木村愛(山田)と、愛が恋焦れる西村たとえ(作間)、そしてたとえの秘密の恋人・新藤美雪(芋生)の間で繰り広げられるいびつでエキセントリックな三角関係が描かれる。
本作で、抑えのきかない自らの恋心を持て余しながら暴走する主人公・愛を演じた山田。「私自身、愛というキャラクターをなかなか理解できない部分もあったのですが、愛のパワーの強さみたいなものはすごく面白いなと思って演じました」と振り返る。
17歳のときに原作に出会い、魅了されたという首藤監督。撮影現場では山田とたくさん会話をしたということで「最初は愛のことがわからず、山田さんは苦しんでいました。静かに駆け引きしながら私と戦っている感じがしましたが、途中からはわからないことを受け入れてくれたような気がしました」と語る。それには山田も「静かに戦っていました」と照れくさそうに返答した。
一方、愛に翻弄されるたとえを演じた作間は本作が映画初出演。「僕はこれまで役づくりなど演技に関わってこなかった」と戸惑いがあったことを明かしつつ「作間という人間は封印して、たとえくんというキャラを感じるままにやってみました。監督からは『地味な高校生にしたいので猫背で歩いて』と言われて、ずっと猫背で過ごしていたので、私生活でも猫背になっちゃいました」と裏話を交えつつ初めての体験を振り返った。
そんなたとえは劇中で愛と美雪の両方から愛されることになるが、作間は「たとえくんはすごいところに立っていました」と客観的にコメント。愛に対して辛辣な発言をするシーンもあり、そこは「かなり辛かった。苦しみながらやっていました」と打ち明ける。首藤監督は「そのシーンで作間くんから『少しセリフを変えていいですか』と提案があり、たとえくんの優しい部分が垣間見えるシーンになりました」と裏話を披露した。
作間は芝居で対峙した山田について「カッコいいの一言」と羨望の眼差しを向ける。「渡り廊下から窓を開けて校舎に侵入するシーンなどは、3階での撮影で窓の淵に立つので尻込みしそうなのに堂々としていて。もちろん安全対策はしっかりしていましたが、本当にプロだなと思いました」と絶賛した。
昨日に公開を迎え、熱心に作品に対するエゴサーチをしているという山田。「感想を見ていると、こんなにも多くの人に届いているんだなと。自分自身が戦った記録がより多くの人に届いてくれたら幸せです」としみじみ語った。(磯部正和)