多部未華子が看護師役!広瀬すず&松坂桃李『流浪の月』新キャスト
広瀬すずと松坂桃李がダブル主演する映画『流浪の月』(2022年公開)に多部未華子が看護師役で出演することが明らかになった。
2020年本屋大賞を受賞した凪良ゆうの同名小説を原作とする本作。10歳のときに誘拐事件の被害女児となり、広く世間に名前を知られることになった家内更紗(広瀬)と、その事件の加害者とされた当時19歳の大学生・佐伯文(松坂)の15年越しの再会の物語が描かれる。監督は『怒り』『悪人』などの李相日。
今回、更紗の婚約者・中瀬亮を演じる横浜流星に続く新たなキャストが発表。癒えない心の傷を抱える佐伯文に寄り添う看護師の谷あゆみを多部未華子が演じる。
多部は「とても過酷な環境におかれている主人公のお話なのに、どこか温かく純粋で無垢な雰囲気がするとても魅力的な脚本だと思いました。李監督とご一緒するのは初めてで、事前に色々な噂話を聞いていたので(笑)、目を合わせるのも怖い……という印象でしたが、少ない時間の中で自分の役者としての何か(それを言葉にするのは難しいですがその何か)を得られたら嬉しいと思いました。監督は、よく下を向いて考え事なのか悩んでいるのか、そういう立ち姿をよく見ることがあり、その長い時間の後になにを言われるのかいつもドキドキして、監督の前でお芝居をすると見透かされるというか、嘘がつけないと思うところがたくさんあります」とコメント。
広瀬と松坂との共演については「お二方とも、全身全霊で演じていらっしゃるのを撮影現場にいる佇まいから強烈に感じ取ることができ、本当に心から尊敬します。数少ないシーンで谷の繊細な心情や苦悩を伝えるのが難しいですが、私も頑張ります」と意気込みを語っている。
李監督は「初めてお会いした時の、多部さんの聞こうとする力。全神経を張りつめて僕の言葉に耳を傾ける迫力にたじろぐ思いでした。親しみやすい容貌で、“欲深さ”とは縁遠い印象の多部さんですが、だからこそ、愛する人の心に触れられない焦燥感をどう炙り出してくれるのか興味が尽きません。撮影中も、唇を結んで、演じる不安とひたむきに格闘する姿を見るにつけ、彼女の誠実さを感じずにはいられませんでした」と称賛の言葉を寄せている。(編集部・大内啓輔)