亀梨和也、脱獄した死刑囚役で連続ドラマW初主演 『事故物件』中田秀夫と再タッグ
亀梨和也が、2022年春にWOWOWで放送・配信される「連続ドラマW 正体」で主演を務めることが明らかになった。潜伏先で関わった人々を窮地から救っていく、脱獄した死刑囚の逃避行を描いたサスペンスドラマで、亀梨主演で大ヒットとなったホラー『事故物件 恐い間取り』の中田秀夫監督が総監修を務める。
亀梨が演じるのは、ある夫婦殺害事件の容疑者として逮捕され死刑宣告を受けた男・鏑木慶一。移送中に脱獄した慶一は、潜伏先で出会う人々を様々な窮地から救っていき、後に彼が脱獄犯だと知った人々は「彼は本当に殺人犯なのか?」と疑問を抱き始める。なぜ、鏑木は人を救うのか。彼の本当の正体をめぐる物語がつづられる。
原作は、横溝正史ミステリ大賞出身の作家・染井為人が2020年に発表した「正体」(光文社刊)。名前や容姿を次々に変えていく鏑木の扮装も見どころとなり、WOWOWの「連続ドラマW」初主演となる亀梨は、自身のアイデアで地毛を金髪に染めるなど、逃避行を続ける死刑囚を演じるうえで入念な役づくりに励んでいる。
中田監督は、亀梨が主演と聞いて即座にオファーを受けたといい「その理由は、『事故物件 恐い間取り』での、亀梨さんの、演じる役を『できるだけ深掘りしよう』という真摯な向き合い方、現場での私たちとの、クリエイティブな協働ぶりに惚れ惚れしたからです」と説明。通常は代役を立てるカメラテストにも参加を申し出るなど、亀梨の姿勢に感銘を覚えたと明かし「この真摯さと共に、現場では自然体にリラックスして居てくれて、一見大変そうな場面もスムーズに行き、私の求める密度の濃い演技もしっかりとやっていただきました。監督の求める演技を、一切迷わずに表現しようとしてくださる稀有な俳優さんだと思います」と評価している。
また、原作者の染井は、亀梨の印象を「二十代の頃は“麗しい男の子”という印象でしたが、ここ最近は“芯のある男性”というイメージです」と説明。「きっと様々なご経験をなされてきたからなのだろうと、そんな手前勝手な想像をしております。その重圧たるや、常人には計り知れませんが。そんな亀梨さんがどのように鏑木を演じてくれるのか、とても楽しみです」と期待をかける。
第3話と4話の監督は「連続ドラマW 夜がどれほど暗くても」や「神様のカルテ」などの谷口正晃、脚本は「連続ドラマW 華麗なる一族」や『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』などの前川洋一、音楽は『北の桜守』などの海田庄吾が担当する。亀梨和也のコメントは以下の通り。(編集部・入倉功一)
亀梨和也コメント
社会派のイメージが強いWOWOWのドラマWに初めての出演。ドラマだけれど、一本一本、映画的な現場の進み方、撮り方で。本当に一枚一枚重ねているという感じではあるので、ちゃんと重みを感じてもらえるものになるんじゃないかと思います。
昨年、映画でお世話になった中田監督と、こうしてまた早い段階でご一緒できるということがとても光栄で、非常に楽しみでした。現場では中田監督とすごくスムーズに意思疎通できているので、初めましてじゃない強みっていうのはすごく感じています。
おこがましいかもしれませんが、中田監督とは信頼関係があると感じているので、僕も魂を全開にしていられるというのは、すごく居心地の良い現場だなと思っています。
またお名前を見るだけで震えるほど、僕のギアがいくつも入るぐらいの素晴らしい共演者の方たちから、たくさんのエネルギーをいただいているので、それをお芝居にしっかりと反映させたいです。
僕が演じる鏑木慶一は、ある夫婦の殺人事件の犯人として死刑宣告を受けながら逃亡を図ります。姿と名前を変えながら全国を転々とし、行く先々で様々な人と出会い、関わり、何かを感じていきます。
鏑木慶一とはいったい何者なのか。彼の“正体”、このタイトルの意味を考えながらドラマを楽しんでいただけたら嬉しいです。