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菜々緒『土竜の唄』白目も剥く熱演のワケ「ムチの新技も習得」

菜々緒
菜々緒 - 写真:上野裕二

 累計発行部数950万部を突破する高橋のぼるの人気漫画を生田斗真主演で実写映画化したシリーズの完結編『土竜の唄 FINAL』(公開中)で、前作に続き殺し屋・胡蜂(フーフォン)を演じる菜々緒。本シリーズでは肉弾戦や鞭などをこなすうえに白目も剥く体当たりの熱演を披露しており「作品の一部になると思ったら『もっとこうした方がいいんじゃないか』と、どんどんアイデアも浮かんでくる」と思い入れの深さを見せる。

【写真】衝撃のスタイル!黒ドレスの菜々緒インタビューカット集

 本作は、警察学校を最低の成績で卒業したちょっぴりスケベだが正義感の強い警察官・菊川玲二(生田斗真)が潜入捜査官(通称:モグラ)となり、日本から麻薬を一掃するため極悪組織・数寄矢会に潜り込んでボスの轟周宝(岩城滉一)の逮捕に奔走する物語。2014年公開のシリーズ第1作『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』が興行収入21.9億円、2016年公開の2作『土竜の唄 香港狂騒曲』は14.3億円のヒットを記録した(数字は日本映画製作者連盟調べ)。

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前作ではラバーカップを押し付けられ白目に

 菜々緒演じる胡蜂は、『土竜の唄 香港狂騒曲』から登場。数寄矢会の会長・周宝を狙うチャイニーズマフィアで、数寄矢会の組員として潜り込んだ玲二が図らずも周宝を守るハメになり、この胡蜂と一戦を交えることになる。前作では北京語の習得やハイヒールでの肉弾戦、鞭など課題が山積み。露出度の高いドレス姿に加え、とりわけトイレで玲二と格闘するシーンが話題を呼んだ。ラバーカップ(トイレの詰まりを取り除く用具)を顔に押し付けられて白目を剥くなど「よくぞここまで」といった体当たりのシーンが話題を呼んだが、なぜここまでできたのか。

 「原作も本当にぶっ飛んでいますし、生田斗真さんをはじめこれだけのキャスト、強烈なキャラクターがひしめく世界に入るからには、やっぱり爪痕を残したいと思うんです。三池監督は撮りたい画がしっかりあって、他の方がされない驚くような演出をされる方。わたしを求めていただける以上は、それ以上のものを返したい。もちろん、例えば前作での開脚シーンなんかは心の中では『めっちゃ恥ずかしい!』と思いながらやっていますよ(笑)。でも、これが作品の一部になると思ったら『もっとこうした方がいいんじゃないか』と、どんどんアイデアも浮かんできて。三池監督や見てくださる方がどう感じるのかと考えながら、試行錯誤して作っていくのが楽しかったです」

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まだまだ暴れ足りない

『土竜の唄 FINAL』より菜々緒演じる殺し屋・胡蜂(フーフォン)(C) 2021「土竜の唄」製作委員会 (C) 高橋のぼる・小学館

 玲二にさんざんなめにあわされた胡蜂が、完結編では玲二に復讐すべく登場。前作に続いて、鞭を用いたアクションシーンも披露する。指導を担当したのは鞭パフォーマーのダミアンナオミ。今回は、電流が流れた鞭の設定となっているのが見どころだ。「前作でもお世話になったダミアンさんに教えていただきました。鞭って、プロの方が使うと缶が真っ二つになるぐらい威力があるんです。安全第一で練習をして怪我なく本番に臨むことができました。5年経っているのでなまっているだろうなと思ったんですけど、意外とちゃんと音が鳴って新しい技も少しできるようになったので密かに感動したり(笑)」

 前作で三池監督の強烈な“洗礼”を受けたこともあり「今回は、暴れ足りませんでした(笑)」と菜々緒。「仲里依紗さんの裸にエプロンとか、滝沢カレンちゃんのハニートラップとかうらやましかったです。カレンちゃんは『今回が初めてだったからすごく緊張したし恥ずかしかった』と言っていたのが、昔の自分を見ているようで懐かしい気分にもなりました」とすっかり三池組に動じなくなった様子だ。

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セルフメイクは役づくりの重要な手段

 菜々緒にとって、役づくりの重要なパートの一つがヘアメイク。今年5月に公開された映画『地獄の花園』でも“悪魔”の異名を持つOL役で強烈なメイクを施して話題を呼んだが、『土竜の唄』シリーズもすべて自身で行っている。「メイクをするとスイッチの切り替えにもなりますし、役の雰囲気をつくるのに重要な手段でもあります。初めにヘアメイクさんとアイデアを出し合って『こうした方が怖く見える』といった風に自分でやりながらベストのビジュアルを作って臨むという感じでしょうか。前作では黒ドレスの時は、黒いラインで目を囲むような感じにしたり、白ドレスの時はチャイニーズマフィアの雰囲気を出したかったので赤でラインを引いたり。衣装とのバランスを見てメイクしていきました。今回はチャイナドレスを際立たせたかったのでメイクは控えめにしています」

 胡蜂をはじめとする悪女やクールビューティーのイメージの強かった菜々緒だが、今年はTBS日曜劇場「TOKYO MER~走る緊急救命室~」で看護師に。幼い娘をもつシングルマザーという設定で、子育てと仕事の両立に奮闘する等身大のキャラクターが支持された。ふり幅の広さでも注目を浴びる菜々緒だが、『土竜の唄』2作は自身にどのような影響をもたらしたのか。

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 「このシリーズは、一瞬のインパクトの強さみたいなものが2時間続くような、おなか一杯になる映画。真面目にコメディーをやったという感覚が強いです。悪女、アクションといった側面のほか、ギャグ的描写もあるので、いろいろな要素を自分の引き出しから出してお芝居をした作品じゃないかなと思います。やっていて楽しかったキャラクターの上位に入ります。終わってしまうんだという寂しさもありますが、このチームだったら終わる気がしないです(笑)」

 胡蜂の見せ場は映画後半に登場。前作のトイレよりもさらに狭いゾーンでの高難度のアクションに挑み、またもや白目も剥く熱演を披露。とりわけ「TOKYO MER~走る緊急救命室~」を観ていた人にとっては驚きが大きいであろう、ぶっ飛びのシーンとなっている。(編集部・石井百合子)

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