『ヴェノム』続編は奇妙なラブストーリー トム・ハーディが語るエディ&ヴェノムの関係性
映画『ヴェノム』の続編『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(公開中)で主演を務めたトム・ハーディがリモートインタビューに応じ、続編における主人公エディ・ブロックとヴェノムの関係性について語った。
ジャーナリストのエディに地球外生命体シンビオートが寄生して誕生したダークヒーロー・ヴェノムの戦いを描く本作。「前作からストーリーを前に進めたかった」と話すトムは、続編に原案としてもクレジットされており、脚本家のケリー・マーセルと共に、人間とシンビオートの共同生活を深掘りすることに注力した。
トムとケリー、ソニー・ピクチャーズ映画部門のトム・ロスマンは、複数の候補者から、俳優としても活躍するアンディ・サーキス監督を続編に迎え入れた。大きな理由は2つあるというトムは、「1つは監督として十分なスキルがあること。ピーター・ジャクソン監督の『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』シリーズに参加し、第2班監督も任されている。長編映画『ブレス しあわせの呼吸』『モーグリ:ジャングルの伝説』では監督も務め、モーション・キャプチャーの先駆者として15年~20年かけて空想上のキャラクターを数多く創り上げてきた」とサーキス監督の功績を評価し、「彼が素晴らしいことも理由の一つだよ。間違いなく我々の世代の中心にいる人物だし、プロフェッショナルとして意思疎通ができるんだ。素晴らしい視野で物事を観察できるし、完璧な人選だった」と明かす。
サーキス監督はオフィシャルインタビューで、本作を「ラブストーリー」と表現している。監督のコメントに「もちろんだ」と同意したトムは、「単なるラブストーリーではなく、奇妙なラブストーリーだ」と補足する。「(続編では)人間について、愛という概念について語られる。上手く機能することもあれば、そうでないこともあるし、曖昧な部分だってある。愛とは時に、意識していない人に対して自分が望まないことをする。本当はその人が好きだからさ」。
人間とシンビオートの共同生活は、上手くいかないことばかり。リーサル・プロテクターとして悪人を成敗するヴェノムと、かつてのような平穏な暮らしを望むエディは、時に衝突してしまうこともある。「口論のきっかけは、二人が一緒に暮らすことが難しいとわかったことなんだ。共存は難しいし、お互いが欲しいものを求める場合、お互いを一つにまとめ、調和させる何かを見つける必要がある。しかし、エディとヴェノムは必要なものを求めることに対して一切妥協しない。だから言い合いになり、喧嘩に発展するんだ」。
「ある意味、エディとヴェノムはもう結婚しているよね」とカップルを超えて、もはや夫婦のような関係性だと宣言したトム。「アニーがエディを掴むチャンスはないと思う。彼にはヴェノムがいるからね。二人は固い絆で結ばれている。誰もその関係に口出しすることはできないさ。二人は一緒になる運命だし、最高のものを引き出せる。風変わりな二人だよね。彼らの愛はちょっと変わっているんだ」と照れながら語っていた。(編集部・倉本拓弥)