「アバランチ」悪役で話題!逆輸入俳優・木幡竜の経歴が凄すぎた<本人&綾野剛コメントあり>
綾野剛主演の月10ドラマ『アバランチ』(カンテレ・フジテレビ系、毎週月曜午後10時~)で、綾野ら演じる主人公・羽生らと対峙する秘密組織のメンバー・貝原を演じる木幡竜(こはたりゅう)。向かうところ敵なしだった羽生が唯一倒せなかった強敵を熱演する“逆輸入俳優”の経歴を追ってみた。
綾野が第6話放送前に、自身のInstagramで「最狂の敵現る」と告知した通り、これまで“羽生無双”と形容されていた羽生を苦しめる貝原。貝原の登場は、11月22日放送の第6話から。アバランチの宿敵である官房副長官・大山(渡部篤郎)直轄の秘密組織・極東リサーチのメンバーという設定だ。3年前の偽装テロ事件で羽生を裏切った情報提供者・ガルシア(フェルナンデス直行)を口封じのために致した極東リサーチと、ガルシア救出のために駆け付けたアバランチが激突。ガルシアの救出まであと一歩のところで羽生を阻んだのが貝原。第7話では、アバランチの裏をかいた大山の策略によって、貝原が牧原(千葉雄大)を拘束する中、第8話では、牧原救出に向かうアバランチと貝原が再び激突する。
木幡は、中国を拠点に数多くの映画・ドラマに出演。『燃えよデブゴン』のサモ・ハン・キンポー、ドニー・イェンら多くの映画人と広い交友関係を持ち、中国で確固たる地位を築いているが、その人生は波乱万丈。23歳でプロボクサーに合格後、結果を残せず25歳で俳優に転身。長い下積み時代を経験した木幡は、2009年公開の中国映画『南京!南京!』への出演を契機に活動拠点を中国に移した。その後、猛勉強の末に中国語を習得した木幡は、2014年に映画『半島行動』で初主演。以来、ボクシング経験や鍛え抜かれた体を武器にアクション作品からコメディー作品まで、硬軟問わずさまざまなジャンルの作品で活躍。来年には満を持して日本映画初主演作も公開される。
綾野と激しいアクションシーンを繰り広げる木幡は「綾野剛さんの作品は注目していたので、アバランチで共演させていただいて、とてもうれしく思っています。貝原はバックボーンが複雑な人間なのですが、あまり分かりやすくならないように気をつけて、現場で色々意見を交わして、監督やみんなと一緒に作っていく感じを楽しんでいます」と撮影現場についてコメント。「アクションシーンでは綾野さんと色々話し合いながら進めています。綾野さんのアクションをアクションではなく、芝居の一環として動き一つ一つにも物語を入れ込もうとしている姿勢にとても刺激を受けています。僕ももっとキレある動きで対応して一緒にいいシーンを、物語を作っていけたら最高だと思います」と綾野に刺激を受けながら撮影に臨んでいることを明かしている。
そんな木幡とかねてより親交があった綾野は、木幡と初めて対峙したときの衝撃を以下のように述懐。「大山の理想の実体化が極東リサーチです。その中で異彩を放つ貝原の目からまったく生気の感情が読めないので、恐怖すら感じる。だから、第6話で貝原と初めて対峙したときは、お互い読み合っている場合ではない。直感で『先手出さないとやられる』と危機感を察知したからこそ、お互いの拳が同時に打ち込まれました。木幡さんも元々ボクサーということでキレもすごいありますし、アクションも次の一手が全く読めないので、必死に避けるしかないですし、必死に打ち込むしかない。とにかくあの戦いは、羽生を生きていて久々にヒリヒリしたというか、間違いなく過去イチの最強の敵だという体感をしました。その恐怖と同時に『極東リサーチって何者だよ』って言いながら、ワクワクしちゃっている羽生がいたんですよね。お互い良くも悪くも壊れてますね」
さらに、綾野は撮影現場での木幡について「とてもジェントルな方」と評し、「撮影中もカットがかかるたびに優しいお言葉をかけてくださりました。この貝原を生きるにあたっては、徹底的に視聴者が貝原に感情移入しないよう、“自分の物語”を作らないことを決めて走ってくださっています。だからこそ、あの貝原が完成しているのだと思います」とその魅力に触れている。(編集部・石井百合子)