「ホークアイ」第5話レビュー:MCU次世代ヒーロー共演!フェーズ4が動く重要回
15日、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の実写ドラマシリーズ「ホークアイ」第5話がディズニープラスで配信された。今後のMCUをけん引するであろう次世代ヒーローの本格共演に、過去のMCU映画とのリンクなど、最終話直前でフェーズ4が動く重要なエピソードとなった。
MCU初のクリスマスドラマとして、アベンジャーズの初期メンバーであるホークアイ/クリント・バートンと彼に憧れる相棒ケイト・ビショップの活躍を描いてきた本作。第5話は、前半戦のようなド派手なアクションシーンこそ控え目だが、キャラクターの個性を引き出す会話劇で視聴者を魅了する。エピソード監督を務めるバート&バーティの緩急あるストーリー展開も見事だ。
マーベル・スタジオが製作するドラマシリーズは、新ヒーロー&ヴィランを登場させると同時に、映画では出番が少なかった既存のキャラクターにもスポットを当てている。「ワンダヴィジョン」ではダーシー・ルイス&ジミー・ウー&モニカ・ランボー、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」ではシャロン・カーター&バロン・ジモ、「ロキ」では『アベンジャーズ/エンドゲーム』版のロキの新たなエピソードを描いてきた。「ホークアイ」も例外ではなく、先週の第4話では映画『ブラック・ウィドウ』で初登場したナターシャ・ロマノフの“妹”エレーナがドラマの世界にやってきた。
独特なテンションと大胆な性格でファンの心を鷲掴みにしたエレーナは、「ホークアイ」でもその魅力を存分に発揮している。同じMCU新ヒーローのケイトと心情をぶつけ合う会話の応酬も見応えがあり、二人が今後のMCUでどのような関係を築いていくのかますます期待が膨らむ。もちろん、『ブラック・ウィドウ』とのリンクやエレーナに関する新事実など、MCUファンならニヤリとする要素も見逃せない。
また、第5話のタイトルが「ローニン」である通り、主人公クリント・バートンの物語にも転換点が訪れる。本作は『アベンジャーズ/エンドゲーム』後のクリントにとって負の遺産となっていた裏の顔“ローニン”をじっくりと掘り下げてきたが、今回のエピソードでクリントは過去を乗り越えるための覚悟を決める。『エンドゲーム』とのリンクもより一層濃くなり、過去との決着がすぐそこまで迫っていることを予感させる。
「ホークアイ」も残すところあと1話。過去作の伏線が回収されていくなか、クリントが口にしてきた“黒幕”に関する重大な情報も見逃せない。最終話の展開次第では、フェーズ4自体を大きく揺るがす可能性もありそうだ。スタッフクレジットにも重要なヒントが隠されており、注意深く鑑賞することをお勧めする。(編集部・倉本拓弥)