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『PASSING -白い黒人-』に作品賞 女性映画批評家サークル賞発表

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『PASSING -白い黒人-』Netflix独占配信中
『PASSING -白い黒人-』Netflix独占配信中

 女性によって作られた、または女性について描かれた映画に注目し、その業績を評価しようと取り組む、アメリカ初の女性批評家団体・女性映画批評家サークル(Women Film Critics Circle:WFCC)が2021年度の受賞者を発表。1920年代のニューヨークを舞台に、共に肌が白く、ひとりは白人として、ひとりは黒人として生きる、幼友達の黒人女性を描いた白黒映画『PASSING -白い黒人-』が、最優秀作品賞(BEST MOVIE ABOUT WOMEN)を受賞した。

 女優レベッカ・ホールの監督デビュー作でもある『PASSING』は、アメリカにおける有色人種女性の経験を最も表現した作品に贈られるジョセフィン・ベイカー賞と、カレン・モーリイ賞(歴史や社会における女性の地位や、アイデンティティを探すことを最も良く表した作品)も受賞。主演を務めた、テッサ・トンプソンルース・ネッガには、ベスト・スクリーン・カップル賞が贈られた。

 監督賞と脚本賞は、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のジェーン・カンピオンが獲得。主演女優賞は、『スペンサー』でダイアナ妃を演じたクリステン・スチュワートが受賞。主演男優賞は、『ドリームプラン』でビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を世界最強のテニス選手に育てた父親を好演したウィル・スミスが選ばれた。同作は、性の平等賞も受賞した。この3人は、アカデミー賞候補になることが確実視されている。

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 また、女性に対する暴力に反対する映画に与えられるエイドリアン・シェリー賞は『ラストナイト・イン・ソーホー』が受賞。2006年に殺害された女優・映画監督のエイドリアン・シェリーの名を冠した同賞。監督のエドガー・ライトは「エイドリアン・シェリーにちなんで名付けられたこの賞を受賞したことは、本当に光栄です。『ラストナイト・イン・ソーホー』の映画化を助けてくれた女性たちとこの賞を分かち合いたい。彼女たち全員が、各々の視点や自分自身のストーリーを、映画に持ち込んでくれたことに感謝しています」とコメントが寄せられた。(文:吉川優子 / Yuko Yoshikawa)

 また日本からは、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が外国映画賞の準優秀作品に選ばれた。

主な受賞結果は以下の通り。

最優秀作品賞
『PASSING -白い黒人-』

監督賞
ジェーン・カンピオン監督 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』

脚本賞
ジェーン・カンピオン 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』

主演女優賞
クリステン・スチュワート 『スペンサー』

主演男優賞
ウィル・スミス 『ドリームプラン』

外国映画賞
『ティターヌ(原題) / Titane』(フランス、ベルギー)
(準優秀作品:『ドライブ・マイ・カー』)

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ドキュメンタリー賞
『リタ・モレノ:ジャスト・ア・アガール・フー・ディサイディド・トゥ・ゴー・フォー・イット(原題) / Rita Moreno: Just a Girl Who Decided to Go for It 』

男女平等を描いた最優秀作品
『ドリームプラン』

アニメーション映画の女優賞
ミラベル 『ミラベルと魔法だらけの家

ベスト・スクリーン・カップル賞
テッサ・トンプソン&ルース・ネッガ『PASSING -白い黒人-』

エイドリアン・シェリー賞
『ラストナイト・イン・ソーホー』

ジョセフィン・ベイカー賞
『PASSING -白い黒人-』

カレン・モーリイ賞
『PASSING -白い黒人-』

アクティング&アクティビズム賞
ドリー・パートン

生涯功労賞
ベティ・ホワイト

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