『キングスマン』新作の戦場アクションはダークで、泥だらけで、血だらけ!
人気スパイアクションシリーズ最新作『キングスマン:ファースト・エージェント』に出演したハリス・ディキンソンがインタビューに応じ、本作で挑んだアクションシーンについて語った。
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第1次世界大戦前夜まで時をさかのぼり、スパイ組織「キングスマン」の誕生秘話を描く本作。ハリスが演じたのは、キングスマンを設立することになる英国貴族オックスフォード公(レイフ・ファインズ)の息子コンラッドだ。正義感にあふれたコンラッドは国のために戦場で戦うことが自分の使命と信じてやまないが、オックスフォード公は息子への愛ゆえに彼の入隊に反対し……。
本作には『キングスマン』シリーズらしいスタイリッシュなアクションシーンももちろんあるが、第1次世界大戦が舞台ということでリアルな戦場でのアクションも描かれる。ハリスは「僕が戦場の中間地帯で、静けさの中でドイツ兵と戦っているシーンは、洗練された大げさなものではなく、とてもリアルで気骨のあるものにするためにシーン全体が計画されたものだった」と振り返る。
「(監督のマシュー・ヴォーンには)戦場での戦いを美化したくはないという思いがあったようで、ダークで、泥だらけで、血だらけのものにしたんだ。一風変わったサウンドトラックを加え、楽しくクールなものにするのではなく、ね。というのも、その現実はクールなものではなかったから。それこそが、マシューとスタントコーディネーターのブラッド・アランが話していたことだったと思う」
そのアクションシーンにはキルト(スコットランドのスカート状の伝統衣装)着用で臨まなければならなかったため、過酷な撮影で膝にケガを負ったというハリス。「僕たちと一緒に仕事をしていたスタントマンに『とても痛いので、膝に何か装着できるものはないですか?』と聞いてみたんだけど、『いや、膝全体が映るので』と言われてしまった。そのシーンのせいでこれまでで最悪のすり傷が出来て、その傷跡が今でもあるんだ。撮影が終わる頃には、僕の膝はカーペットですりむいたような状態になっていて、両方の膝に大きなやけどがあった。その寄りの写真をマシューに送って、『これをありがとう。本当に感謝しているよ』と皮肉を込めて言ったのを覚えている。彼は『これは大変だ。こんなことになっているとは』と言っていた。まあ、それほど酷くはなかったよ。皮膚が切れたわけではなかったし、こうして生きてその話をすることが出来ているから(笑)」
アクションのみならず、オックスフォード公とコンラッドの父子の関係性も本作の魅力の一つ。憧れのレイフとの共演はハリスにとって大きな財産となったようで、「彼の仕事に対する姿勢や仕事量は尊敬に値する。彼は誰よりも早く現場入りするんだ。その前にジムに行くんけど、僕たちは朝の6時に仕事を開始するから、その2時間前にはジムに行ってワークアウトをやり、セリフ読みをやる……といったふうに、彼が本作にささげた時間と労力は相当なものだった。それに自分も参加できて幸運だったし、それを目撃できたのはありがたかった。でもバカみたいに見えるから、自分の子供じみたオタク心を抑えなければならなかったけどね」と明かしていた。(編集部・市川遥)
映画『キングスマン:ファースト・エージェント』は12月24日より全国公開