『キングスマン』レイフ・ファインズ、衝撃の“脚舐めシーン”を語る
映画『キングスマン:ファースト・エージェント』で主人公の英国貴族オックスフォード公を演じたレイフ・ファインズが、本作の衝撃的な“脚舐めシーン”などコミカルな部分をどう演じたのかを語った。
人気スパイアクションシリーズの前日譚として、1914年まで時をさかのぼり、スパイ組織「キングスマン」の誕生秘話を描く本作。レイフが演じたオックスフォード公は、妻を早くに亡くし、一人息子のコンラッド(ハリス・ディキンソン)に対して少々過保護気味になっている人物だ。それでもオックスフォード公は世界大戦の裏で暗躍する不死身の怪僧ラスプーチンらを止めるため、コンラッドと共に立ち上がることになる。
レイフは本作におけるユーモアやコメディーはマシュー・ヴォーン監督に任せ、オックスフォード公を“ストレート”に演じるよう努めたのだという。「ストレートというのは、性的指向という意味ではないよ。コメディー演技は、観客に向けて“わたしのことを笑ってくれ”という含意があるもの。しかし、ストレートな演技だと、胸に抱いた悲しみ、愛する息子を戦場に行かせたくない、戦争は悲惨だといった思いが届けられると思う。もちろんユーモアがある箇所は認識しているが、その基盤となるのは彼がリアルな人物だということなんだ」
そしてラスプーチン(リス・エヴァンス)がオックスフォード公の脚を舐める衝撃的なシーンも、同じ思いで演じたというレイフ。「マシュー(監督のマシュー・ヴォーン)が、わたしがズボンを脱いでプールに入っていくシーンや、ラスプーチンがわたしの脚を舐めるといったようなこと全てを創っていくわけだが、わたしはそれもリアルなこととして演じている。頭の片隅ではそれがコミカルであり得るのはわかっているが、コメディーというのはストレートに演じる中で生まれるものなんだ。つまりわたしにできるコメディーは、おかしなシチュエーションにおいて、感情やリアクションがリアルなだからこそ生まれるものなんだ」と説明した。
スタジオには飛行機の機体が建設され、レイフはハーネスを装着してその中に入り、逆さ吊りになって何回転もする……というアクションにも挑んでいる。「わたしは(スクリーン上で)何度も回転しているわけだけど、あれはデジタル処理などではなく、実際にわたしがやっていることなんだ。まるで逆さ吊りになる遊園地のアトラクションのようだった。楽しかったよ(笑)。わたしの中にいる少年は、ああいったクレイジーなスタントをやるのが好きなんだ」。彼のスタントに対する意欲にはヴォーン監督も舌を巻いており、レイフは「そう、わたしはやる気満々だった。ゲーム・オンだぜ、ベイビー!」とノリノリだった。
『キングスマン』シリーズではスパイガジェットの数々も魅力だが、レイフは「実はわたしはガジェット人間というよりは、どちらかというと僧侶に近い人間なんだ。わたしにガジェットは必要ない」ときっぱり。「エスプレッソメーカーが欲しいね。そう、わたしにとってはエスプレッソメーカーが最高のガジェットだ。演じている映画にガジェットがあるのは楽しいが、映画以外ではガジェットはいらない」とスパイガジェットではなくエスプレッソメーカーをご所望だった。(編集部・市川遥)
映画『キングスマン:ファースト・エージェント』は公開中