2年連続紅白司会の大泉洋、2021年もマルチな才能発揮
本日(31日)に放送される「第72回NHK紅白歌合戦」(午後7時30分~11時45分・総合ほか)で、2年連続司会を務める大泉洋。演劇ユニット「TEAM NACS」のメンバー、俳優として活躍する一方、NHKの音楽番組「SONGS」では番組責任者としてゲストと軽やかなトークを披露するなどマルチな才能を発揮している。そんな彼の2021年を振り返ってみた。
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今年3月末には、主演映画『騙し絵の牙』が公開。本作は、『罪の声』などの人気作家・塩田武士が主人公を大泉洋であて書きしたことでも話題に。大泉が演じたのは、廃刊の危機に瀕した雑誌の編集長・速水。大手出版社創業一族の社長が急死し、次期社長の座を巡って上層部、作家、同僚たちの思惑が交錯する中、速水が新人編集者(松岡茉優)を巻き込んで雑誌存続のために騙し合いを繰り広げるさまが描かれた。何を考えているのかわからない“くえない男”を大泉が鮮やかに好演していた。
9月にはMCを務めた Amazon Prime Video のオリジナル番組「ザ・マスクド・シンガー」が配信。世界50か国以上で親しまれる音楽ライブエンターテインメントの日本版で、俳優、タレント、声優、作家、歌手、コメディアンなど個性的なマスクで正体を隠したパフォーマーたちのパフォーマンスや歌声をヒントに、仮面の下の有名人が誰なのかを推理する番組だ。
同月、『劇場版 がんばれ!TEAM NACS』が公開。「がんばれ!TEAM NACS」は、TEAM NACS 結成25周年とWOWOW開局30周年を記念したプロジェクト。メンバーが戦隊ヒーローにふんする「バック・トゥ・ザ・戦隊・フューチャーズ」を筆頭にさまざまな企画が詰め込まれた番組で、劇場版は全話を再編集し、未公開シーンやインタビュー映像を追加。大泉は、「TEAM NACS が25周年を迎えて破綻するという内容が盛り込まれ、どこまでフィクションかわからない、危ういストーリーだった」と舞台挨拶で振り返っていた。また、4月から6月にかけて TEAM NACS 3年ぶりとなる舞台「マスターピース~傑作を君に~」が全国11都市、全57公演上演された。
新作では12月9日よりNetflix映画『浅草キッド』が配信中。ビートたけしが自ら作詞・作曲した楽曲と自叙伝を原作に、たけしの下積み時代をつづった青春ドラマ。大泉が演じたのはタケシ(柳楽優弥)の師匠・深見千三郎(ふかみ・せんさぶろう)。多くの芸人を育てた彼が、テレビ普及によって演芸場の客入りが激減し、時代の波に翻弄されていく。そんな“幻の浅草芸人”の悲哀を体現した大泉の名演は涙なしにみられない。監督は、大泉と映画『青天の霹靂』でもタッグを組んだ劇団ひとり。
2022年は、1月9日より大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が放送スタート(NHK総合ほか)。脚本を大河「新選組!」「真田丸」などの三谷幸喜が務め、小栗旬演じる北条義時を軸に、源平合戦と鎌倉幕府誕生を背景にした権力の座を巡る人々の駆け引きを描く。大泉が演じるのは、のちに鎌倉幕府初代将軍となる源頼朝。「他人に決して本心を明かさない」役どころで、出演発表時には「源頼朝といえば、征夷大将軍であり鎌倉幕府を開いた英雄でありますが、そこに到るまでの平家との因縁や弟・義経との確執、妻・政子との物語など歴史の教科書では語られない人間頼朝をすばらしい共演者の皆々様と共に丁寧に演じていけたらと思っております」とコメントしていた。
昨年はコロナ禍を鑑みて無観客で行われた紅白を、内村光良、二階堂ふみと共に温かみのあるトークで盛り上げた大泉。今年は紅白で初司会を務める川口春奈とのコンビネーションにも期待が高まる。(編集部・石井百合子)