森田剛、映画で泣けたのは「自分」 6年ぶり映画で茶目っ気トーク
俳優の森田剛が20日、都内で行われた映画『前科者』(1月28日公開)の公開直前舞台あいさつに登壇し、司会者から「映画のどこの部分で泣かされましたか?」と問われると、「自分に」と答えるなど茶目っ気のある回答を時折見せて客席を沸かせた。
WOWOWで連続ドラマ化された、原作・香川まさひと、作画・月島冬二による同名漫画を映画化した本作は、罪を犯した前科者たちの更生・社会復帰を目指し、彼らと向き合う保護司・阿川佳代(有村)の奮闘を描くヒューマンドラマ。森田は、その佳代のもとで更生し社会復帰が近づく中、忽然と姿を消して再び警察から追われる身となる男・工藤誠を演じる。壇上には主演の有村架純をはじめ磯村勇斗、石橋静河、メガホンを取った岸善幸監督も登壇した。
森田にとって、本作は『ヒメアノ~ル』以来約6年ぶりの映画出演。森田は「こうして観ていただける日が来たんだなと思うと、嬉しい気持ちでいっぱい」と感慨深げ。作品もすでに鑑賞したといい、「涙が出て浄化される。人の温かみというか、温もりのある映画だなって思いました」と感想を述べた。
前科者を演じるにあたり考える部分も大きかったという森田は「撮影前に監督とお話しさせてもらったのが大きかった」と話し、「不安もなく、監督に怒られないように撮影に向かいました。僕は保護司が無償でやっていることも知らなくて、そこをフィーチャーすることはすごく意味があると思いました」と、作品のテーマにやりがいを感じたことを明かす。
有村とは初共演だったが、「有村さんの現場での居方や、役を通して人に対する寄り添い方を見られたのが嬉しかった」と印象を紹介。有村も森田について「初めての共演。役柄的なこともあって、現場で多くを話すことはなかったんですけど、山場を終えて最後の二日間くらい、ようやく話すことができて『趣味は何ですか?』って聞いたりしたんです。お芝居の最中、目を合わせることがほとんどなかったけど瞳を合わせると、その瞳の美しさに救われました。心根のある瞳だなって思いました」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)