『ゴーストバスターズ/アフターライフ』監督、故ハロルド・ライミスさん思い撮影
幽霊退治に乗り出した科学者たちを描いたSFコメディー『ゴーストバスターズ』(1984)の孫世代が活躍するシリーズ第3弾『ゴーストバスターズ/アフターライフ』で監督・脚本を務めたジェイソン・ライトマンが、前2作でゴーストバスターズの“頭脳”ことイゴン・スペングラー博士を演じ、2014年に69歳で亡くなった、ハロルド・ライミスさんへの思いを語った。
【画像】『ゴーストバスターズ』出演時のハロルド・ライミスさん
『ゴーストバスターズ』シリーズで、丸縁メガネと特徴的な髪形がトレードマークのスペングラー博士を演じたライミスさん。レイモンド・スタンツ役のダン・エイクロイドと共に脚本も手掛け、本作への出演以降も、監督・脚本家業をメインに活躍した。
ジェイソン監督の父親で『ゴーストバスターズ』を監督したアイヴァン・ライトマンとライミスさんは、『アニマル・ハウス』(1978)、『ミートボール』(1979)、『パラダイス・アーミー』(1981)などで、監督や脚本家としてタッグを組んでいた仕事仲間。幼少期に『ゴーストバスターズ』の撮影現場を訪れていたジェイソン監督は「僕はずっと、ハロルドのファンだったんです」と振り返る。
「俳優、作家、監督としてハロルドのことを尊敬して育ちました。皆さんと同じように、彼が監督した『恋はデジャ・ブ』を傑作だと思っているし、何よりスペングラー博士は、僕のお気に入りのゴーストバスターズ。彼とは、オリジナル版の撮影当時からセットで会っていたし、彼の娘さんとも知り合い同士ですからね」
ハロルドさんは、2014年に炎症性血管炎の合併症によりこの世を去った。ハロルドさんの存在は本作に大きな影響を与えている。『アフターライフ』の主人公は、スペングラー博士の孫フィービー(マッケナ・グレイス)。祖父が遺した田舎の古びた農場に引っ越してきた彼女は、地下室で対ゴースト装置の数々を発見する。「この映画は、ハロルドが生きていたらどう思うだろう、あるいは、彼だったらこのキャラクターをどうやって描くだろう……と考えながら製作していました。撮影中はハロルドのことをよく思い出しましたよ」
書き上げた脚本は、『ゴーストバスターズ』のアイデアを発案した生みの親である、ダン・エイクロイドにも読んでもらった。「彼はとにかく情熱的で楽しい人で、レイモンド・スタンツ博士に本当に似ているんです。彼自身も、超自然現象や超常現象が大好きですからね」というジェイソン監督は「ダンも、心からこの映画に興奮してくれました。実際のところ、彼に脚本を読んでもらうのはとても怖かったから、気に入ってくれた時は本当に嬉しかった。僕らが脚本に込めた愛情を理解してくれたんです」と笑顔で振り返った。(編集部・入倉功一)
映画『ゴーストバスターズ/アフターライフ』は全国公開中