町田啓太がトランペット奏者役!水谷豊監督作『太陽とボレロ』追加キャスト発表
水谷豊監督作の第3弾『太陽とボレロ』(6月公開)に、石丸幹二、町田啓太、森マリアが出演することが発表された。
町田啓太の真剣な表情&笑顔も!『太陽とボレロ』メイキングカット
『TAP THE LAST SHOW』(2017)、『轢き逃げ -最高の最悪な日-』(2019)とオリジナルの映画を作り続ける水谷の監督作第3弾となる本作は、クラシックのオーケストラを題材に、音楽を愛する人々の人間模様を描く。ある地方都市にあるアマチュア交響楽団の主宰者・花村理子(檀れい)は、18年間、個性豊かなメンバーとともに活動してきたが、経営は苦しく楽団の歴史に幕を閉じる決断を迫られる。そして、最後にして最高のコンサートがはじまる。
理子とともにアマチュア交響楽団を立ち上げ、彼女を支える中古車販売センター社長の鶴間芳文役を石丸、経済的な問題からプロになる夢を諦め、理子の洋装店で働きながら交響楽団のヴァイオリン奏者を務める宮園あかり役を映画初出演となる森が担う。
また、鶴間の会社で働きながら交響楽団でトランペットを演奏する田ノ浦圭介役を町田が務める。田ノ浦は、心の奥底では音楽や楽団を愛しているもののストレートに言葉にできず、擦れたように見えてしまうトランペット奏者だ。町田は、水谷監督の演出と出会い、演じることをあらためて深く追求。さらに、劇中ではトランペットを演奏するそうだが、夢に出るほどトランペット演奏の練習をしたという。
監督の水谷は、「この物語のメインである、アマチュア交響楽団を立ち上げたのは理子と鶴間です。石丸さん自身、楽器をやっていて音楽を愛している方なので、その石丸さんが鶴間を演じてくださったことで交響楽団の存在がよりリアルなものになりました。鶴間の大人の優しさに何度となく癒されながら、サックスを吹くシーンは必見です」と語り、町田については「若手の中でも勢いがあり、感性の素晴らしさに注目していました。『太陽とボレロ』では若手トランペット奏者の役ですが、シーンを撮るたびにかっこよさとユーモアを兼ね備えた圭介というキャラクターができあがっていきました。魅力溢れる町田くんのセンスが作品の中で光っています」と絶賛する。
そして、森の出演にあたっては「あかりの役は吹き替えなしにヴァイオリンが弾けること、弥生交響楽団の中で太陽のような存在であることがイメージでした。かつてヴァイオリンをやっていたとはいえ、マリアちゃんは短期間の猛特訓で見事なヴァイオリニストになってくれました。彼女のフレッシュさと愛くるしさもまた、この作品の見どころのひとつになりました」とコメントを寄せている。(編集部・梅山富美子)
コメント全文
■石丸幹二
これまで映画やドラマでご一緒させていただいた大先輩の水谷さんが、映画の監督をなさる。それも近々! と伺った瞬間、心の中で「出たい!」と願ってました。それが叶った時は嬉しかったですね。水谷さんの現場は温かいんです。しかもいろいろと学べる。実際、監督として立たれた水谷さんは、イソップ物語に出てくる太陽のような人だった。陽光を浴びる俳優たちが、すっと心を開いて、その光に応えたくなるような感じなんです。僕の場合、最初に脚本を拝読した時、鶴間は二枚目かと思ったので、檀さん演じる理子を格好良く支えたいな、と思ったのですが、見事に別方向に導かれました。監督は、僕の芝居に寄り添った形で、想像をはるかに超えるシチュエーションに引っ張ってくださったんです。面白かったですね。そうしてできあがった鶴間を、観客の皆さんには微笑ましく思っていただけると嬉しいです。個性派の俳優陣が演じる登場人物たちは、皆、クソ真面目に苦難に立ち向かっていきます。が、そのさまは、どこかおかしくて、愛おしい。最後の彼らの笑顔が、きっと皆さんの笑顔につながると信じています。ぜひ劇場でご覧ください。
■町田啓太
今回、水谷組に参加できると聞いてすごく嬉しかったです。現場に入り、毎回監督に演出のアイディアをいただくのですが、なんで俺は気づかなかったんだろうと悶々とし、自分なりに咀嚼して出せるかが毎回の課題でしたが、実はそれが楽しかったです。圭介というキャラクターは交響楽団のトランペット奏者です。自分自身、トランペットは小学生の頃少しだけ触れたことはあったのですが、とにかく音を出すのが難しく、苦戦しました。ですが、合奏のシーンではプロの方々と音楽を奏でることができ、今後の人生でもうないだろうなと思ったので貴重な経験をさせてもらいました。撮影は今まで味わったことない感覚で終わってほしくない時間でした。その雰囲気などが映像を通して伝わると思うので、皆さんに観ていただきたいです。また本編ではチャーミングな人たちも、楽器を持つと雰囲気がガラッと変わるので、ぜひそこにも注目してみてください。
■森マリア
この作品に出演が決まったとマネージャーさんから聞いたときはただただびっくりしました。私が演じる、宮園あかりは明るくはっきりとした性格で、ヴァイオリンのプロの道を諦めなければならない状況でも、弾くことを諦めずアマチュア交響楽団で演奏している一生懸命な女性です。そんなあかりを体現できるよう、ひたすらヴァイオリンの練習をしました。元々楽器を習っていたのですが、5年ぶりの演奏だったのでとにかく必死でした。ですが、弾いていくうちにどんどん楽しくなっていき、私の一部だと思えるようになりました。初めての映画出演で、上手くいかず悩んだことも多かったのですが、監督がかけてくれる言葉の一つひとつが魔法みたいで、演技を楽しむ気持ちをも持つことができました。圧巻のオーケストラシーンはもちろん、楽団員一人ひとりのそれぞれの想いなどたくさんのシーンをぜひ劇場でご覧ください!