「ミステリと言う勿れ」早乙女太一、妖艶な美しさで魅了
21日に放送された菅田将暉主演の月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ系、毎週21時~21時54分)第7話で“炎の天使”こと井原香音人(いはら・かねと)を演じた早乙女太一の演技が注目を浴びている(※一部ネタバレあり)。
本作は、累計発行部数1,400万部突破の田村由美の漫画を原作に、天然パーマがトレードマークの大学生・久能整が淡々と自身の見解を述べるだけで難事件や人の心の闇を解きほぐしていくミステリー。第7話では、虐待された子供が親の殺害を依頼するという“炎の天使”の秘密、連続放火事件の意外な顛末が描かれた。整が病院で出会った患者の下戸陸太(おりと・ろくた/岡山天音)によると、香音人は陸太の“先輩”。幼少期に母親に虐待され、その母は香炉の炭が原因で起きた火事で死亡。それ以来、自身を救った炎を用いて、同じように虐待に苦しむ子供を助けてきたという。
終盤、整は陸太に香音人に会わせてほしいと2人が暮らす住居へ。香音人は笑顔で「君が整くんだね」と温かく迎え3人での会話が始まるが、やがて整は衝撃的な事実を告げる。
救済として虐待される子供たちに近づき、親を殺すか否かの選択を迫って来た香音人。白の上着を羽織り、いつも陸太に向ける視線は柔らかく口調も穏やか。シシという猫を抱いている。どこか浮世離れした雰囲気を醸していたが、彼に隠された秘密が明かされると驚きの声が続々と挙がっていた。
ドラマの公式SNSのコメント動画では、香音人が美男子の設定のため「シュッとしないとと思って制限しているんです」と話していた早乙女。その努力が実を結び視聴者の間で「綺麗」「さすがの美しさ」「透明感すごい」「儚い」と話題沸騰。また、香音人にある“仕掛け”があることを踏まえるとかなりの難役で、原作のイメージを忠実に体現した早乙女の演技力に熱い視線が注がれている。
先ごろ発表された早乙女のコメントによると、「香音人はものすごくピュアな人間だと思っています。ただ、自分を表現する方法がわからない。香音人のきれいな心をどう表現するか? が、個人的な課題というか、大切に演じた」とのこと。また、虐待が生んだ悲劇の連鎖を描いたエピソードに、「正義はきれい事ではないというメッセージがすごく強いエピソードです。どうにもできない大きな問題がたくさんあるんですけど、その“大きな問題”はすごく些細(ささい)な心の傷から始まっているんです。子供のころにちょっと変な奴? 人と違うと敬遠してしまうことがありますよね? 心をわかる思考もできていないから仕方ないのですけど、敬遠された方も同じで……でも、些細なことかもしれないけど、それが後々大きな問題になってしまうこともある。ですので、僕も改めて作品を通して、人の心、自分の心を見つめてみようと思いました。外側でしか人を見ない世の中になっていると思うので、心を感じてみようと思っていただく一助になったらうれしいです」と真摯に自身の解釈を述べていた。
早乙女は、劇団☆新感線の中島かずき脚本、映画『新聞記者』の藤井道人らが監督を務める主演ドラマ「封刃師(ふうじんし)」が放送中。近年では朝ドラ「カムカムエヴリバディ」の“すかした”ミュージシャン・トミー北沢役や映画『孤狼の血 LEVEL2』の血気盛んなヤクザ役が話題を呼んだ。(編集部・石井百合子)