SPドラマ「津田梅子」葉加瀬太郎の愛娘がエキストラ出演!
広瀬すずが新5000円札の顔となる津田梅子を演じるスペシャルドラマ「津田梅子~お札になった留学生~」(テレビ朝日系・3月5日よる9時~放送)の音楽を、世界的バイオリニストの葉加瀬太郎が担当し、その縁で長女の高田向日葵(ひまり)が、本編にエキストラ出演することが明らかになった(高ははしごだか)。
本作は、日本初の女子留学生としてアメリカに渡り、女子教育の道を切り拓いた津田梅子(幼名・梅)の青春を描く。梅と共に留学した山川捨松役を池田エライザ、永井繁役を佐久間由衣が担うほか、宮澤エマ、井之脇海、伊藤英明、内田有紀、原田美枝子、ディーン・フジオカ、田中圭、平岩紙らが共演に名を連ねる。
葉加瀬がドラマの劇伴音楽を手掛けるのは、2010年放送の連続テレビ小説「てっぱん」(NHK)以来、約12年ぶり。本作の制作陣が葉加瀬に音楽を依頼したのは、「鹿鳴館をはじめとした文明開化の時代を大スケールで表現し、かつ当時の女性たちが抱える葛藤を繊細に描く本作には、葉加瀬の楽曲とバイオリンが必要不可欠ではないか」という思いがきっかけだった。
葉加瀬は、2夜連続スペシャル「流転の王妃・最後の皇弟」(2003)、連続ドラマ「電池が切れるまで」(2004)、単発ドラマ「いのちのいろえんぴつ」(2008)でテレビ朝日のドラマの音楽を手掛けてきた。なお、「流転の王妃」「電池が切れるまで」は、本作でも演出を担う藤田明二監督作品である。
多忙を極める葉加瀬だが、藤田監督との約18年ぶりのタッグというオファーを快諾。「梅たちにとって、留学は“大冒険”。女子留学生たちが勇気をふりしぼって海を渡るというイメージがあったので、だからこそ柔らかくもあり、力強くもあり、という音楽にしようと考えました」とメインテーマをはじめとする劇伴音楽を書き下ろした。
そして、長女・向日葵は、葉加瀬から鹿鳴館シーンでの演奏者のエキストラを募集していると聞き、「ぜひ参加してみたい!」と立候補。撮影当日は束髪に黒のバッスルドレスという当時の流行スタイルに身を包んだ。このとき手にしていたバイオリンは、葉加瀬から借り受けたもので、父親の貴重なバイオリンを手に、ほかのメンバーと息を合わせながら演奏者のひとりを演じた。
鹿鳴館のシーンは、本作の中で最も大がかりな撮影だったが、向日葵は藤田監督からのオーダーにもすぐに反応し表現に反映する勘のよさを発揮。長時間の収録だったが、疲れた様子は一切見せず「とても楽しかったです。ありがとうございました!」と笑顔で収録現場を後にしていたそうだ。この作品への思い入れも深まったようで、後日行われた葉加瀬によるメインテーマのレコーディング現場も訪問し、演奏に聞き入っていたという。(編集部・梅山富美子)
葉加瀬太郎コメント
Q:本作の音楽を手掛けられましたが、楽曲に込めた思いを教えてください。
音楽を手掛けるにあたり、まず頭の中に描いたのは、主人公の梅たちにとって、この留学は“大冒険”だったであろうということです。アメリカという未知の国に向かう……その希望と不安が、メロディーで表現できたらと考えました。大冒険とはいっても、僕の中で大事にしたのが“少女”というキーワード。梅をはじめとする女子留学生たちが勇気をふりしぼって海を渡るというイメージがあったので、だからこそ柔らかくもあり、力強くもあり、という音楽にしようと考えました。特にメインテーマは自分でも大好きなメロディーを作ることができたので、春のコンサートでさっそく演奏できたらいいなと考えています。
Q:長女・向日葵さんが本作に出演されましたが、そのいきさつを教えてください。
僕が直接、勧めたわけではないのですが、鹿鳴館の舞踏会シーンでバイオリンを弾くエキストラを探していると聞き、娘にそんな話をしたところ、参加させていただくことになりました。娘は、現在はほとんど弾いていませんが、小さい頃しっかりバイオリンのレッスンをしていたので楽器は弾けるんです。僕が思うに、彼女が手を挙げたのはおそらく素敵なドレスが着たかったからではないかな(笑)。撮影当日は、僕が大切にしているバイオリンを持っていきました。何本か候補を出して、「この中のバイオリンだったらいいよ」と言ったらそのうちの1本を選んで、「じゃあこれ借りる!」って言ってサッと持っていかれちゃいました(笑)。いちおう「大事にしてね」とは言いましたけど……(笑)。その日は現場から「今、着替えが終わったよ」などと何枚も何枚も写真が送られてきたぐらいなので撮影はとても楽しんでいたようです。本当に貴重な経験をさせていただきました。