「鎌倉殿の13人」八重の夫に涙の反響 報われない愛の行方は…
6日に放送された小栗旬主演、三谷幸喜脚本による大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK総合ほか)の第9回で、八重(新垣結衣)へのいちずな愛を貫いた夫・江間次郎(芹澤興人/せりざわ・たてと)が「泣ける」と話題を呼んでいる(※一部ネタバレあり)。
本作は、鎌倉時代を舞台に、源頼朝にすべてを学び武士の世を盤石にした男・北条義時(小栗)が、いかにして武士の頂点に上り詰めていったのか、その軌跡を追う物語。第9回「決戦前夜」では、源頼朝(大泉洋)、武田信義(八嶋智人)と平維盛(濱正悟)による合戦「富士川の戦い」が描かれた。
次郎は、義時の祖父・伊東祐親(浅野和之)の家人で、八重の二番目の夫。平家に仕える祐親は頼朝と結ばれ子を産んだ八重を許せず、次郎との結婚を強引に決めてしまった。しかし八重は次郎にかたくなに心を閉ざし、来る日も来る日も対岸の北条家にいる頼朝に思いを馳せていた。
それでも八重への報われない思いを抱いていた次郎だが、9回で八重への愛を試される時を迎えた。流人だった頼朝と、祐親は今や形勢逆転となり、祐親に頼朝の手が迫ることに。憎き頼朝に娘を渡したくない祐親は次郎に八重の殺害を命じるも、次郎は「あなたを殺せない」と葛藤し、迫りくる刺客から八重をかばう様子に多くの視聴者が涙した。
放送後、ドラマの公式SNSでは次郎を演じた芹澤のコメント動画が公開。芦澤いわく、次郎は「愛を信じている感じがして、純粋な人」。9回で八重が次郎の手を握った場面について「最後に八重さんに手をつないでいただいてうれしかったですし、八重さんに幸せになってほしいなと思いました」と振り返り、八重との別れに「やっと認めてくれたとちょっと思っていたんですけどね。やっと僕は救われたと思いましたけどね」と複雑な思いを語っている。
ネット上では、次郎の不器用ながらいちずな愛を見届けた視聴者から「涙が止まらなかった」「忘れられないキャラクターになった」「八重さんを守ってくれてありがとう」と悲痛の声が寄せられている。
芹澤は、大河では「おんな城主 直虎」(2017)、「いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~」(2019)に出演。石井裕也監督や今泉力哉監督作品の常連でもあり、昨年公開された石井監督の映画『アジアの天使』では驚くべき役どころで注目を浴びていた。2020年公開のアニメーション映画『音楽』では声優としてメインキャスト(朝倉役)に名を連ねていた。(編集部・石井百合子)