堺雅人主演のSPドラマ「ダマせない男」26日放送 優しすぎる詐欺師役で門脇麦と初共演
堺雅人主演のスペシャルドラマ「ダマせない男」が3月26日よる9時より日本テレビ系で放送されることが9日、同局より発表された。堺演じるお人よしのサラリーマンが、ひょんなことからリゾート会社社長から10億円を奪う詐欺計画に着手するハメになるコメディーで、堺のほか門脇麦、広末涼子、生瀬勝久、村川絵梨、皆川猿時、小手伸也、岡部たかし、遠山俊也、光石研らが出演。堺いわく、主人公は「ちょっとずつ操られて、ちょっとずつ嘘をついて、ちょっとずつ詐欺師に仕立て上げられていく」人物で、「あまり人に見せたくない姿を見せてしまっているけれど、視聴者の皆様には、その姿も見て楽しんでいただければと思います」とコメントを寄せた。
堺演じる主人公・絹咲正(きぬさき・ただし)は嘘がつけず悪いことができない、絵に描いたようなお人よし。婚活パーティーで浅香澪と出会った正は、澪に頼まれて彼女の父親に会いに行くが、彼は裏社会にも繋がりのある大手ゼネコン社長・貴島だった。澪の正体は「フレグランスの澪」の異名をもつ詐欺師で、彼女は貴島から5億円を騙し取ろうとしたものの失敗し、貴島の支配下にあった。貴島は、リゾート会社社長の大森から10億円を奪えれば許すが、できなければ殺すと正と澪に告げる。澪は、大森から10億をせしめる計画を立てるが、正のあまりの人の良さから計画は思わぬ方向へと転がっていく。
正を騙して詐欺師に仕立て上げる詐欺師・浅香澪(あさか・みお)に、本作が堺と初共演となる門脇麦。正と澪から詐欺計画のターゲットとして10億円の土地売買を持ち掛けられるリゾート会社社長・大森詩子(おおもり・うたこ)に広末涼子、正と澪に大森から10億円を奪うよう指示する大手ゼネコン社長・貴島源一郎(きじま・げんいちろう)に生瀬勝久がふんする。
脚本は、ドラマ「咲-Saki-」シリーズや「絶メシロード」などの森ハヤシ。演出を、ドラマ「レッドアイズ 監視捜査班」や「バンクオーバー!~史上最弱の強盗~」などの水野格が務める。
出演の堺、門脇、広末、生瀬、脚本・森、演出・水野のコメント全文は下記の通り。(編集部・石井百合子)
スペシャルドラマ「ダマせない男」は日本テレビ系で3月26日よる9時~10時54分放送
主演・堺雅人
Q:堺さんにとって久しぶりのコメディードラマですが、絹咲正という主人公をどう感じましたか? 実際演じてみていかがですか?
僕が演じる絹咲正は、とてもおひとよしで、人に嘘をついたり傷つけることなく、なるべく優しく生きていきたいという人なんですが、ひょんなことから詐欺師に巻き込まれて、詐欺を働くことになります。演じてみて、絹咲正は……変な奴だな、と思いました(笑)。これをやりたい、という自分の意志ではなく、すべて人から言われてやるので、そんな生き方でいいのか? と思ってしまいますけれど。でも、おひとよしで優しいから、詐欺を働くときでさえ、一生懸命嘘をつこう、成立させようと努力するんですよ。頭では自分をなるべく出さないようにしているけれど、すぐ人を好きになったり、急に笑い出したり、体からは「生きたい」というメッセージがあふれている。やっぱり変な奴だし、そんな人を演じるのは面白いなと思います。
Q:主人公・正は「絶対にダマせない男」ですが、堺さんは「ダマされたこと」、「ダマしたこと」がありますか?
俳優という仕事も、言えと言われたセリフを自分の言葉のように話す仕事ですから、ダマしているといえばダマしていることになりますよね。なので、他人ごとではないかなと僕は思います。ダマされたことは……女の子の嘘泣きは見破ることができないです(笑)。駅の改札で4歳くらいの女の子が(自動改札機を)ピッてやりたいってワーワー泣いているのを見たことがあったんですが、お母さんがピッとやったら、すぐ泣き止んでサッと入っていったんです。あの年齢でさえそうなのか! すごいな! と思いました(笑)。
Q:門脇麦さん、広末涼子さん、生瀬勝久さんなど、共演には豪華な皆さんがそろいますが、それぞれどのような印象をお持ちでしょうか。実際に撮影現場でお話しされたエピソードなどがあれば教えてください。
皆さん一流の俳優さんばかりで、今回ご一緒するのは楽しみでしかなかったです! 門脇さんは初共演だったのですが、まったく初めてという気がしなかったです。いろんな顔を演じられる女優さんですが、今回も謎が多い浅香澪という役をとてもミステリアスに演じてくださって、素晴らしかったですね。門脇さんは放っておくと、(ロケ地の)森の中を散策しだすんですよ(笑)。「このあたりはこんなキノコが生えているんです」「こんな虫がいます」とか、先生と生徒のようにレクチャーを受けていました(笑)。広末さんとは久しぶりにご一緒しました。表現者として僕のポテンシャルが1だとしたら、広末さんは100くらいの豊かさをもってらっしゃる方。笑うシーンがあるとしたら、僕は頑張って笑ったりするんですけれど、広末さんはむしろ笑いすぎないように抑えるような人なので、いつもそのエネルギーを浴びながら、本当にすごい女優さんだな、同じ時代でよかったなと感じています。生瀬さんもお久しぶりだったので、嬉しかったです。とても尊敬している先輩ですし、何より生瀬さんは人生を楽しんでらっしゃる方なので、素敵なんですよ。あるシーンで、生瀬さん演じる貴島源一郎が、ある乗り物に乗って登場するんですけれど、その乗り物に乗っている生瀬さんがものすごーく楽しそうで(笑)。何度も何度もその楽しさを力説されたので、僕は「購入されたらいかがですか?」と言ったんですけれど、皆さんにはそのシーンを楽しみにご覧いただきたいです。
Q:この作品を楽しみにしている視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
この作品の絹咲正という人は、ちょっとずつ操られて、ちょっとずつ嘘をついて、ちょっとずつ詐欺師に仕立て上げられていくんですが、なんだかその過程って、役者が台本をもらって、徐々に役を作って、本番に行くまでをドラマにしているような感じなんです。ちょっとずつキャラが自分のものになっていく感じを、ずっと撮られているみたいな。手の内を全部バラしているようで、商売上、非常に厄介です。「ああ、この程度なのね、堺は」みたいになるんじゃないかと(笑)。あまり人に見せたくない姿を見せてしまっているけれど、視聴者の皆様には、その姿も見て楽しんでいただければと思います。
門脇麦
台本を読んだ時から撮影が待ち遠しく、面白い作品になる予感しかありませんでした。日々の撮影も本当に楽しく、何度笑いが止まらなかったことか! 本番中も多々吹き出してしまい、プロ失格ですが、あんなに魅力的な堺さんには誰も逆らえないでしょう。皆様に笑って楽しんでいただけるよう、キャストスタッフ共に撮影に取り組んでおりますので、どうぞお楽しみに!
広末涼子
堺さん&門脇さんの初タッグ!が、本当に楽しみでワクワクさせられるとっても面白い脚本でした。まだ撮影が終了していないのにも関わらず、オンエアが楽しみでならない私です(笑)。私が演じさせていただく“大森詩子”もクセの強いユニークな役なので、楽しんで演じられました。このドラマを観てたくさん笑って元気になってもらえたら嬉しいです。
生瀬勝久
今回、堺くんとは久しぶりの共演でしたが、なんだか、穏やかになられたようで、始終楽しく現場を過ごせました。この作品の堺雅人さんこそ、僕が見たかった堺雅人さんです! 是非、楽しみにしていてください。
脚本・森ハヤシ
とてつもなく良い人が主人公のドラマです。書けば書くほど、とてつもなく良い人というのは、とてつもなくおかしな人だという事がわかりました。そんな良い人が詐欺師になるというとてつもなくヘンテコなお話を、堺雅人さんをはじめ、とてつもなく豪華な役者さん達が演じる事で、とてつもない作品に仕上がっていると聞いています。とてつもなく楽しみにしていて下さい!
演出・日本テレビ情報制作局 水野格
これまでになく「優しさ」が求められている今、「おひとよし」を突き詰めていったら見た事のないコメディーが出来るのではないか、と思ってこのドラマを企画しました。堺さんをはじめとした一流のキャストとスタッフのおかげで、唯一無二の優しい喜劇に仕上がりました。見終わった後、きっと楽しく優しい気持ちになれるドラマです! ご期待ください!!