中村倫也、人の好い新郎役が超マッチ!『ウェディング・ハイ』松竹Pが明かす起用理由
篠原涼子が主演を務める3月12日公開のコメディー映画『ウェディング・ハイ』で、人の好い新郎を好演している中村倫也について、松竹のプロデューサーがキャスティング理由を明かした。
バカリズムが脚本を手掛け、『勝手にふるえてろ』『美人が婚活してみたら』の大九明子監督がメガホンを取った本作は、ウェディングプランナーの中越真帆(篠原)が、カップルの石川彰人(中村)と新田遥(関水渚)の結婚式を成功させるため、数々の難題を解決しようと奔走する物語。
中村が演じたのは、お人好しで流されやすい新郎の彰人。松竹のプロデューサーは、彰人について「脚本の中での彰人はとにかく人が好くて、新婦の遥や、父親をはじめとした親族たち、そして初対面の村木にまでぐいぐい押し込まれてしまうキャラクターです」と説明し、そんな同役に中村を起用した理由を「決して気が弱い、というわけではなく、何があっても穏やかで一旦全てを受け止めてくれるという人物像が、常に柔らかくしなやかだけど、芯がブレない中村さんなら説得力をもって演じていただけるのではないか、と感じました」と明かす。
さらに、「披露宴の中心にいながらも、ある種の俯瞰で全体を見ている彰人というキャラクターも、自分自身を客観的に見られて、どんなポジションにいてもバランスよく立ち振る舞われる中村さんと最高にマッチしていました」とそのハマりっぷりを絶賛。
「とにかく細やかな演技が素晴らしかったです! コメディー映画だから何か面白いことをしよう、とか、変な動きをしよう、ということは一切なく、何気ない仕草やリアクションで、彰人のとぼけたところや、チャーミングさを出していただいて、それが結果的にキャラクターの魅力や映画の面白味につながっていますが、実はその辺りのテンションや動きについては、ものすごく計算してされていたのではないかと……!」と本作における中村の魅力を語っている。
また、劇中には関水渚や岩田剛典、中尾明慶、皆川猿時、向井理、高橋克実ら豪華俳優陣ふんする個性豊かなキャラクターたちが次々と登場するが、「色々なことが起きて、かなり濃いめの登場人物たちがそれぞれバタバタと必死になる中で、中村さんの穏やかさとのんびりな空気が、映画の中での緩急やテンポ感に豊かさを加えてくださったように感じました」と、彰人役の中村は物語のリズムの“調整役”としても活躍したという。
本作のメインプロデューサーも、そんな中村の繊細な芝居に圧倒されたそう。「とにかく他のキャストのお芝居を受けた細やかなお芝居、アドリブがすばらしく、編集作業中に、こんなこともしていたんだ! と感動しました」と振り返っており、「披露宴入場シーン前の発声練習などは、テイクを重ねていくたびにいろいろなパターンが出てきて、どれだけ引き出しを持っているのだろうと感動しました」と撮影時の裏話も披露した。(編集部・吉田唯)