ホン・サンス監督の新作2本、6月24日同時公開
『3人のアンヌ』『逃げた女』などの韓国の名匠ホン・サンスの長編25作目『イントロダクション』と長編26作目『あなたの顔の前に』が、2本同時に6月24日より公開されることが決定した。
【写真】ホン・サンス監督のパートナーが主演の2020年の映画
ベルリン国際映画祭で3年連続の銀熊賞受賞を果たしたホン・サンス監督。『イントロダクション』は、モラトリアムな時期をさまよう青年を主人公にしたモノクロームの青春映画。将来の進路も定まらず何者にもなれないナイーブな青年ヨンホの人生が、韓国とベルリンを舞台に父、恋人、母との再会と三つの抱擁の物語を通して紐解かれていく。ヨンホに、『逃げた女』の“猫の男”役でインパクトを放ち、本作で初主演を果たしたシン・ソクホ。その他『お嬢さん』(2016)のキム・ミニをはじめ、ソ・ヨンファ、キ・ジュボン、チョ・ユニらホン監督作品の常連俳優が集結した。本作は、2021年ベルリン国際映画祭で銀熊賞(脚本賞)受賞している。
『あなたの顔の前に』は、元女優の中年女性サンオクの一日の出来事を描くストーリー。長いアメリカ暮らしから突然、韓国へ帰国したサンオクが母親の死後以来、久しぶりに家族と再会を果たし、捨て去った過去や後悔と向き合っていく。サンオクを演じるのは、本作が初のホン監督作品となる40年のキャリアを誇るイ・ヘヨン。本作で2022年国際シネフィル協会賞主演女優賞を受賞。ホン監督の長編27作目となる新作『The Novelist’s Film』でも主演を務めている。本作は、ホン監督の公私にわたるパートナーのキム・ミニがプロダクション・マネージャーを務めたことでも注目浴び、日本では第17回大阪アジアン映画祭の特別招待作品として上映された。(編集部・石井百合子)
『イントロダクション』『あなたの顔の前に』は、6月24日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開