倍賞千恵子『PLAN 75』カンヌある視点部門に出品!長編映画初監督の早川千絵が快挙
倍賞千恵子が主演を務める映画『PLAN 75』が、第75回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に正式出品されることが明らかになった。日本人監督作品がある視点部門に選出されたのは、2017年の黒沢清監督による『散歩する侵略者』以来、5年ぶり。この嬉しい知らせを受けて、主演の倍賞は「早川監督、おめでとう。粘り強く頑張った甲斐がありましたね。私も『PLAN 75』に出演できた事を嬉しく思っています。この映画を通して『どう生きるか?』を考えるきっかけになればと願っています」とコメントを寄せた。
本作は、是枝裕和がエグゼクティブプロデューサーを務めたオムニバス映画『十年 Ten Years Japan』の一篇『PLAN75』を新たに構築し、キャストも一新した、早川千絵監督のオリジナル脚本作品。高齢化問題に対処するため、75歳以上の高齢者が自ら生死を選択できる制度“プラン 75”が施行された社会を舞台に、その制度に翻弄される人々の姿を描き出す。
メガホンを取った早川監督は、2014年に短編『ナイアガラ』でカンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門に入選、ぴあフィルムフェスティバルでグランプリに輝くなど、数々の受賞歴を持っており、『PLAN75』は長編映画初監督作にしてカンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品されるという快挙を達成した。早川監督は、「喜ばしい知らせを受け、この映画にあらゆる形で関わってくださった一人一人の顔が浮かびました。感謝の気持ちとともに、多くの方に見ていただける幸運をかみしめています」と心境を語っている。
また、キャストの磯村勇斗も「とても光栄であり喜ばしい限りです。改めて、早川千絵監督の作品に、俳優部として参加させて頂けたことに感謝しています。早川監督、本当におめでとうございます。『PLAN 75』が国境を越え多くの方に届けられることが嬉しいです」と喜びをにじませ、河合優実も「カンヌということばの響きは、今の自分が辿り着く場所としてあまりにも現実味がなく、このとてもよろこばしい報せを聞いた今もまだ実感がありません」とコメントした。なお、本作は日本で6月17日に公開されることが決定している。(編集部・吉田唯)