『アクアマン2』ヒロイン変更が検討されていた…主人公とのケミストリーがなかったため
DC映画『アクアマン』の続編『アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム(原題) / Aquaman and the Lost Kingdom』では、ヒロイン・メラ役のキャスト変更が検討されていたという。現在行われているジョニー・デップとアンバー・ハードの名誉棄損裁判内で、DCフィルムズの社長であるウォルター・ハマダが明かした。
ジョニーは、元妻であるアンバーが2018年に The Washington Post に寄稿した文章によってDV加害者としてのレッテルを貼られ、仕事を失うことになったとして5,000万ドル(約65億円)の賠償を求めて彼女を訴えた。これに対してアンバーは逆訴訟を起こし、ジョニーの弁護士が彼女の申し立てを「でっち上げ」と呼んだため仕事を失うことになったとして、1億ドル(約130億円)の賠償を求めている。(1ドル130円計算)
アンバー側の言い分では、ジョニーの弁護士のせいで『アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム(原題)』でメラを演じることができなくなりそうだったほか、賃上げの交渉ができなかったとのこと。しかし、ジョニー側の証人であるハマダのビデオでの証言によると、今回の騒動は同作のキャスティングに何ら影響を与えておらず、問題だったのは、前作の段階で彼女とアクアマン役のジェイソン・モモアの間にケミストリーがなかったことなのだという。
ハマダは「第1弾では編集によって二人の関係性を何とかうまく見せられましたが、そこに到達するまでには多大な努力が必要だという懸念があり、(主役の)ジェイソン・モモアとの間により良く、より自然なケミストリーがある人を見つけて新たにキャスティングした方がいいのでは、と考えていました」とアンバーの再雇用を迷った理由を明かす。第1弾で二人の間にケミストリーがあるように見えるのは、ひとえにポストプロダクションでの編集、サウンドデザイン、音楽によってそのように見せているからに過ぎないとした。続編のギャラについても第1弾の時に取り決めてあり、再交渉は基本的には行わないようにしていると証言した。
アンバー側はDV騒動によって『アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム(原題)』での出演シーンが減らされたと主張しているが、ハマダは、続編はもともとモモアとパトリック・ウィルソン(オーム王役)の「バディコメディー」として企画されており、アンバーの役の大きさは当初から変更されていないと語っている。『アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム(原題)』は2023年3月17日に全米公開予定。(編集部・市川遥)