トム・クルーズが休みを取らない理由
映画『トップガン マーヴェリック』の公開を控えるトム・クルーズが、休みを取らずに働き続ける理由を Bella magazine に明かした。
休日に何をするのが好きかと問われたトムは、「僕にとってはこれが休日だよ。なぜなら今は映画の撮影をしていないからね! 今はただリラックスしている」と映画のプロモーション活動が休暇のようなものだとコメント。「僕は、休みは取らないんだ。僕は幸運で、映画の撮影現場にいることと世界を旅することが僕の人生。それは僕がずっとやりたかったこと。だからこれは仕事じゃないんだ。僕は夢のような人生を送っている」と夢を仕事にしたからこそ、休みは必要ないのだと説明した。
トムの映画制作に対する飽くなき情熱は、彼と仕事を共にした人々をしばしば驚かせてきた。『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などでトムと組んだダグ・ライマン監督もその一人だ。『バリー・シール/アメリカをはめた男』(トムが演じたのは、航空会社のパイロットからCIAに転身した男)の制作時にはトムと暮らしていたというライマン監督は、「トムと働くとなると、それは無休の仕事なんだ。どれだけ働き者だと言っても、僕自身、働き者だと思うけど、トムに比肩する者はいない」とDeadlineに明かす。
「40日か50日ぶっ続けで働いた後、7月4日(独立記念日でアメリカの祝日)の週末が迫っていた。トムの誕生日は7月3日でホリデーと重なるから、彼は長い週末の休みを取って、どこかで誕生日を祝いたいんじゃないかと思っていたんだ。『誕生日のためにどこかへ出かけるつもりなの?』と聞いたら、『いいや。7月3日はみんなが休みだから、その時間を使って、スケジューリングに苦労していた飛行に関する8時間のミーティングができるんじゃないかと思って』と言われた。僕はものすごく疲れていたから、『誕生日に8時間のミーティングをしたいの?』と聞いたら、彼は『そう、それが僕が誕生日にしたいことだ。僕は映画を作りたい。それこそ最高の誕生日プレゼントだよ』と言っていた」
休み予定の誕生日に長時間のミーティングを入れるだけでなく、当日は誕生日ケーキすらナシだったという。ライマン監督は「ケーキ? いいや、トムはケーキは食べない。誕生日ケーキを食べていたら、トムのような姿にはなれないんだよ」とトムがアクション大作にふさわしい体形の維持にも常に気を配っていることをうかがわせた。
常に第一線で40本以上の映画を作り上げ、危険なアクションにも自ら挑んできたトムは、現在開催中の第75回カンヌ国際映画祭でその功績をたたえられて名誉パルムドールを受賞。今年60歳の誕生日を迎えるが、来年には人気アクションシリーズ第7弾『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』、再来年にはその後編の公開を控えているほか、ライマン監督とのタッグで宇宙ロケに挑む新作も進行中とその活躍はとどまるところを知らない。(編集部・市川遥)
映画『トップガン マーヴェリック』は5月27日より全国公開