元祖『炎の少女チャーリー』ドリュー・バリモアの現在
スティーヴン・キングの小説を映画化した『炎の少女チャーリー』が公開中だが、1984年にも同名の作品が製作されている。その作品で超能力(パイロキネシス)を持った主人公チャーリーを演じた子役といえばドリュー・バリモアだ。現在47歳になったドリューはどうしているのか、これまでのキャリアとともに今の活躍に迫る。
1975年、有名な芸能人一家に生まれたドリュー。名付け親(後見人)はスティーヴン・スピルバーグとソフィア・ローレンというセレブな環境で育ち、生後間もないころからCMやテレビで子役として活動を始めた。『アルタード・ステーツ/未知への挑戦』(1980)で映画デビューし、『E.T.』(1982)で一気にブレイク。その後『炎の少女チャーリー』(1984)、『ペーパー・ファミリー』(1984)などに出演し、有名子役として人気を博す。しかし、10代で酒やタバコ、薬物、自殺未遂を経験するなど、波乱万丈な子ども時代を過ごすことになる。
リハビリ施設への入退院を繰り返しながら再起を図ったドリュー。子役から女優へと成長し、出演作にも変化が。『ボディヒート』(1992)、『バッド・ガールズ』(1994)などのセクシー路線を経て、『ウェディング・シンガー』(1998)、『エバー・アフター』(1998)などのキュート路線へ変更したことで、人気女優として再ブレイクを果たした。その後、『25年目のキス』(1999)、『チャーリーズ・エンジェル』(2000)、『そんな彼なら捨てちゃえば?』(2009)など、出演だけでなくプロデューサーとしても携わった作品をヒットさせ、新たな才能を開花させる。『ローラーガールズ・ダイアリー』(2009)では、監督、製作、出演の3役を務めた。
プライベートに関してオープンなドリューは、デヴィッド・アークエット、ジェイミー・ウォルターズ、エドワード・ノートン、スパイク・ジョーンズ、ルーク・ウィルソン、ジャスティン・ロングなどとの交際が有名。1994年に一般男性と結婚するも、すぐに離婚。2001年にトム・グリーンと再婚し翌年離婚。2012年にはウィル・コペルマンと3度目の結婚をし、長女オリーヴと次女フランキーを授かるも、2016年に離婚し、現在に至る。娘二人は子役時代のドリューのようにかわいいため、頻繁に子どもたちのデビューの可能性について質問されるドリューは「子どもは子どもらしく育ってほしいから、18歳になるまではダメ」と明言している。ごくまれに親子そろってイベントに登場したり、自身のSNSに一緒の姿を投稿したりすることはあっても、子役として活躍させる気はなさそうだ。
交友関係が広いことでも知られるドリュー。キャメロン・ディアス、グウィネス・パルトロー、リース・ウィザースプーン、ジェシカ・アルバらと仲が良く、家族ぐるみの付き合いをする間柄だ。同年代の女優に限らず、幅広いジャンルや世代とも交流があり、最近ではブリトニー・スピアーズの結婚式にマドンナやセレーナ・ゴメスらとともに参列し、ハグし合う様子を自身のSNSに投稿していた。
『マイ・ベスト・フレンド』(2015)以降、女優として目立った活躍を見せていないドリューだが、現在は2020年から始まったトーク番組「ザ・ドリュー・バリモア・ショー(原題) / The Drew Barrymore Show」のホストとして活躍中。明るく気さくな性格で誰とでも仲良くなれるドリューにぴったりの仕事で、さまざまなゲストを迎え、恋愛話から最近あった出来事など、ざっくばらんなトークを繰り広げている。かつての天才子役は、波乱万丈な人生経験を糧に、司会者として新たなキャリアをまい進中だ。(編集部・香取亜希)