井上真央と石田えりが葛藤する母娘役!映画『わたしのお母さん』特報公開
井上真央が主演を務める映画『わたしのお母さん』(製作時タイトル『閉じ込めた吐息』より改題)の劇場公開が今秋に決定し、特報とティザービジュアルが公開された。
本作は、互いの気持ちのすれ違いに葛藤する娘と母親の心情を描く物語。母親との関係が苦しい主人公・夕子役を井上、悪気なく娘を傷つけてしまう母・寛子役を石田えりが担うほか、夕子の妹・晶子を阿部純子、弟の勝を笠松将、夕子の夫を橋本一郎、勝の妻をぎぃ子、夕子のパート先のスーパーの店長を宇野祥平が演じる。
公開された特報では、寛子を迎えに駅へと向かった夕子が、その姿を見つけたとたんに、思わず目をそらす姿が映し出される。無邪気に再会を喜ぶ母親と、複雑な表情の娘との対照的な様子が、この先に待ち受ける波乱を予感させる内容となっている。
また、ティザービジュアルのデザインは、「よるくま」「金曜日の砂糖ちゃん」などで知られる絵本作家・酒井駒子と、気鋭のグラフィックデザイナー・佐々木俊がタッグを組んで制作した。
主人公を演じる井上は、「少し長い道のりとなりましたが、タイトルが変わり、今日までゆっくりとあたためられてきたことを実感しています。皆さんに観ていただくことでこの作品がどのように育っていくのか、楽しみです。母と子の積み重ねてきた想い、静かに流れる時間を感じてもらえたらと思います」と本作への思いを語る。
また、石田は「生きていく、ということは、つまるところコミュニケーションだと思っている。自分の思っていること、考えていることを、どうしたら伝えられるのか。逆に、相手の言うことを先入観なしに受け止めて、理解できているのか。本当のことを言うのは勇気がいるし、時には嫌われるし、面倒くさい。人は良いところばかりではないのだから、片目をつぶってつき合う方がうまくいくという考え方もある。でも、本当に大切だと思うなら、命がけで伝えることも必要だと思う。いくら心をくだいても誤解されて、悪意の倍返しにあうこともある。そして、自分の伝え方が悪くて傷つけてしまったのかと悩んだりもする。それでも、まずは、自分自身に対して、百パーセント正直であるのか、そこからはじめる。だから、たとえ悲しくても先へ進める。そして時には、全開の会話で、笑って元気になれる」とコメントを寄せている。
また、監督を務める杉田真一は、「脚本を書きながら思い描いた世界。井上真央さん、石田えりさんが演じられることで、その思い描いていた世界が徐々に崩れはじめた時の快感。そして撮影を進めながら、少しずつ丁寧に、新たな世界をともに積み上げていくことの喜び。カットの声を発するのがもったいないくらい、とてもとても幸せな化学反応を幾度も目の当たりにした夢のような日々でした。視線のうつろい、指先の迷い、言葉よりも雄弁な佇まい……挙げだしたら切りがありませんが、俳優陣の繊細で素晴らしい表現を大きなスクリーンでご覧いただけることを心より祈っております」と語っている。(編集部・梅山富美子)