奈緒、「ぎぼむす」脚本・森下佳子とタッグ 実話モデル「ファーストペンギン！」で民放GP帯連ドラ初主演
女優の奈緒が、10月スタートの日本テレビ系新水曜ドラマ「ファーストペンギン！」（毎週水曜よる10時放送）で、民放ゴールデン・プライム帯連続ドラマ初主演を務めることが明らかになった。実話をモデルに、「義母と娘のブルース」「天国と地獄 ～サイコな2人～」（TBS系）などの森下佳子がオリジナル脚本を手掛けるサクセスストーリーで、漁業の世界へと一歩を踏み出す、若きシングルマザーを描く。
ファーストペンギンとは、外敵が潜む荒波へ率先して飛び出す、ペンギンの中でも「勇気ある一羽目」のこと。本作は、ファーストペンギンのように、未知なる漁業の世界へと飛び込んだシングルマザーと漁師たちの実話をベースに、古い常識や慣習を次々と打ち破っていくヒロインの奮闘が描かれる。
とある寂れた港町に移り住んだシングルマザーの岩崎和佳（いわさき のどか）。幼い一人息子を抱え、ホテルの仲居として働き始めた彼女はある日、宴会の席で出会った漁師・片岡にその機転を認められ、漁船団の立て直しを懇願される。それまで全く縁のなかった“漁業の世界”に飛び込んだ彼女は、素人ならではの発想で「魚の直販ビジネス」を提案。彼女の行動はやがて周囲を巻き込み、波乱を巻き起こしていく。
モデルとなったのは、知見のなかった漁業の世界で、漁業者をまとめた漁船団を結成し、漁師が生産・加工・販売を一貫して行う6次産業化を実現した、坪内知佳さんの奮闘記。坪内さんと、会話やメールのやり取りを重ねた奈緒は「私自身が感じた、坪内さんの『素敵だなぁ』と思うところや、漁師の皆さんの気持ちを大切にできたらいいなと思います」と語る。
自身が演じる和佳については「猪突猛進で周りを巻き込んでいくような、ガッツのある、強くてカッコいい女性だなと思います」と分析。「今までは、どちらかというと、波に流されゆったりと生きてきたタイプの役をいただくことが多かったと思います。今回の和佳さんは、まさに“大きな波を起こす人”なので、そこは自分の中で、また一つ、新しいギアを手に入れて演じなきゃいけないところはあるかなと感じています」と新たな挑戦に向けた思いを語っている。
森下が、日本テレビ・水曜ドラマ枠を担当するのは20年ぶり。バラエティー番組を通じて坪内さんのことを知っていたものの「脚本執筆に向けてお勉強しだすとまぁ、知らないことだらけで青くなるばかり」と振り返り「日本の漁獲量の低下、漁師さんの減少、世界的な食糧危機の予測もある。今ここで変わらなければ、気軽に刺身もお寿司も食べられなくなる、私たちには超アンウェルカムな未来が待っているかもしれない……。坪内さんたちのビジネスは結局はそこをどうしていくかにもつながっていくのだと理解したとき、私はかなり大事なお話を伝える役割を預かったのだ、と、やっとこさ気がついたのでした。ことほど左様に、私自身はどうにも頼りない有様ですが、実話のもつ力＝坪内さんご自身の魅力と、それをきめ細やかに力強く表現してくださるに違いない奈緒さんのお芝居の力、この2つの確かな力を信じて、パワフルで見応えのあるドラマにしていきたいと思っています」と意気込みを寄せている。（編集部・入倉功一）