井浦新＆柴田恭兵、現役刑事と元刑事役でダブル主演　大門剛明「両刃の斧」WOWOWドラマ化

　井浦新と柴田恭兵が、11月からWOWOWで放送・配信される「連続ドラマW　両刃の斧」でダブル主演を努めることが明らかになった。初共演となる二人が、15年前に起きた未解決事件をめぐってぶつかり合う、現役刑事と退職した元刑事を演じる。

　原作は、巧みな犯罪トリックを盛り込んだ社会派ミステリーで知られる人気作家・大門剛明の同名小説。捜査一課の刑事・柴崎の娘が刺殺体で見つかった。必死の捜査も虚しく事件は迷宮入り。15年後、柴崎と家族ぐるみの付き合いがあった後輩・川澄は、専従班として捜査を進めるなかで、犯人と目されるある男の存在に行き着く。一方、引退後も独自に事件を追っていた柴崎は、一本の電話をきっかけに「ある嫌疑」をかけられることになる。

　柴田が演じるのは、15年前に長女を何者かに殺害された元刑事・柴崎佐千夫。病気の妻を看病しながら、愛する者を失った悲しみと行き場のない憤りを抱える難役に挑む。また、柴崎の元部下・川澄成克役を演じるのは井浦新。人生の師と仰ぐ柴崎のため、そして警察官としての誇りと意地をかけて事件解決に執念を燃やす刑事役で柴田とぶつかり合う。

　「柴田恭兵さんと刑事ものと聞いただけで鳥肌が立ち、考える余地もなくオファーを受けました。役者になる前から刺激や影響を受け、ずっと憧れてきた大先輩と共演できる機会を逃してはいけない、一緒にお芝居をしたい、まずはその一心でした」という井浦は「役柄の輪郭をつくりあげることにとても苦労しましたが、恭兵さんがぶれない緊張感を関係性の中で終始つくってくださったお陰で、僕はそのまま川澄になっていくことができました。恭兵さんには最初から最後まで感謝しかありません」とコメント。「この上なく幸せで刺激的な時間でした」と撮影を振り返る井浦に、柴田も「どのシーンも、彼の誠実さと瑞々しさに助けられました。ありがとう 新。いつかまた」と感謝を述べている。

　原作者の大門は、「主人公の刑事・川澄と引退した先輩刑事・柴崎の無骨な男同士の絆、夫婦・父と娘など家族の愛を描いたつもりです。自分の生み出した物語が多くの方の手によって新たな映像作品として生命を与えられていくのは面白く、時にはこう描くべきだったかと心地いい敗北感のようなものを抱くこともあります」と映像化を歓迎。井浦と柴田についても「とてもお洒落でスマートなイメージがあり、お二人ならきっと私の考えなかった川澄と柴崎を作っていただけると思いますので、期待感しかありません。楽しみにしております」と期待をかける。

　監督は『宇宙兄弟』（2012）、『聖の青春』（2016）などを手掛けた森義隆。「男と男が対峙するドラマは僕の十八番（おはこ）です」という森監督は「これほどまでに、熱くて悲しくてスリリングな男二人の対決を撮ったのは初めてです。当初、“泣ける刑事モノを作ろう”という目標をチームで掲げましたが、それをはるかに越えて“号泣必至の人間ドラマ”が完成しました」と語っている。脚本は『アヒルと鴨のコインロッカー』（2006）、『ゴールデンスランバー』（2009）などの鈴木謙一、音楽は『アキラとあきら』（2022）の大間々昂が担当する。（編集部・入倉功一）

「連続ドラマW　両刃の斧」はWOWOWにて11月放送・配信（全6話・第1話無料放送）