岡田准一、坂口健太郎は「ピュアで素敵」 バディ役で筋トレ指導も
俳優の岡田准一が16日、豊洲PITで行われた主演映画『ヘルドッグス』のジャパンプレミアに出席。岡田が劇中でバディを組んだ坂口健太郎を「ピュアでムチャクチャ素敵でした」と絶賛すると、坂口も「兄貴のように心強い存在でした」と相思相愛ぶりを見せつけていた。イベントには松岡茉優、MIYAVI、北村一輝、大竹しのぶ、原田眞人監督も出席した。
本作は、警察小説の概念を破壊した深町秋生の問題作「ヘルドッグス 地獄の犬たち」をベースに、映画『燃えよ剣』などの原田監督が映画化。トラウマを抱え、正義感も感情も捨てた元警察官の兼高（岡田）が、関東最大のヤクザ組織に潜入捜査し、ある事実を暴こうとする姿が描かれる。
主演の岡田は、非常にとがった作品ということを自覚しているようで、最初のあいさつで「好き嫌いがわかれるような映画です」と宣言。「非常に挑戦的で挑発的な作品。そんな作品が、僕の新たな役者人生の1ページに刻まれるんだということを感じながら演じました」としみじみ語る。
映画『関ヶ原』『燃えよ剣』についで3度目のタッグとなる原田監督について「ピュアすぎてひっくり返っている人」と評する岡田は、今回も各キャストのアクションを考え、監督に提案して作り上げていく役目を担当。岡田は「結構監督はむちゃぶりをする人で『鍛えておいて』と言うんです」と苦笑いを浮かべ、相棒となる坂口にもさまざまな指導をしたという。
岡田は「坂口君はめちゃめちゃピュアで素敵でした」と笑顔を見せると「お芝居の脳とアクションの脳は違う。お芝居はわがままでもいいけれど、アクションはけがをしてしまってはいけないので、冷静さが必要になる。多くの人は極端になってしまうのですが、坂口君はとてもバランスがいい。うらやましいなと思った」と述べると、坂口は「嬉しいですね」と破顔する。
そんな坂口は「岡田さんはほかの人のアクションのときでも、すぐそばで見てくださっていろいろアドバイスしてくれるんです。カメラが回っていないときでも兄のように慕っています」とラブコールを送ると「お芝居は感情的に、アクションは冷静に、という切り替えを学ぶことができました」と貴重な現場だったことを明かしていた。
そんな二人に守られるヤクザの会長を演じたMIYAVIは「役の関係性から、僕は（岡田や坂口と）距離をとっていたのですが、二人が和気あいあいとしているのはいいなと思っていました。筋トレとか指導していたんですよ」と撮影現場での裏話を披露すると、岡田は「なんか（坂口の所属事務所である）トライストーンの人には筋トレさせたくなるんです。田中圭君にもさせていましたね」と笑っていた。
岡田は「原田監督は現場でエキストラの方にも役をつける方。細かいところまで愛にあふれた作品です。そんな熱量を感じとっていただければ」と作品に込めた思いを語っていた。（磯部正和）
映画『ヘルドッグス』は9月16日より全国公開