三山凌輝(BE:FIRST・RYOKI)グループ活動と個人での仕事の違いとは?
7人組ダンス&ボーカルグループBE:FIRSTのメンバーとしても活躍する三山凌輝が、映画『HiGH&LOW THE WORST X(クロス)』(9月9日公開)で最悪の男・天下井公平を演じることへのプレッシャーや、グループ活動と個人の活動の違いなどを語った。
本作は、『HiGH&LOW』シリーズと高橋ヒロシ(高橋の「高」ははしごだか)の人気コミック「クローズ」「WORST」がクロスオーバーした映画『HiGH&LOW THE WORST』(2019)の続編。川村壱馬(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)ふんする花岡楓士雄がトップに立つ鬼邪高の前に、三山演じる天下井率いる、エンジ色の学ランを着た通称“血の門”と呼ばれる瀬ノ門工業高校が立ちはだかる。
プレッシャーは大きかった
もともと『HiGH&LOW THE WORST』のファンという三山は、「唯一何回も繰り返し観ていた作品だったので、出演できるとなった時はすごくびっくりしました。キャスト含め本当に豪華で、そのなかで大事な役をやらせていただいて。自分のなかで受け入れるには結構苦労したというか(笑)。嬉しかったですけど、同時にやっぱりプレッシャーは大きかったです」と明かす。
瀬ノ門のトップに君臨する最悪の男・天下井を演じることとなり、三山は日頃から顔つきを意識。劇中では、すさまじい目力で他を圧倒するが、「普通の顔をして芝居に入ってしまうと、気持ちが入りにくい。気を張っている役だから、顔つきから入っていないと。監督にも『かわいい顔してるよ』と言われて、これいま褒め言葉じゃないな、みたいなこともありました(笑)。天下井を演じるときは、自然と顔つきから始まっていました」と力を込める。
撮影では、「演じながら天下井とひたすら向き合い続けました」と全力で駆け抜けた。短い期間での準備・撮影で苦労もあったが、「でも、短期間でぎゅっとした撮影でよかったなって思います。長く続いちゃうと天下井として成立しなかった気がして。撮影からずっと天下井のことを考え続けていたから、本当に苦悩したし、その苦悩と相まって天下井の顔つきとのバランスが取れた」と振り返る。
撮影期間中は、役に集中したことである影響も。「1日だけセカンドシングル『Bye-Good-Bye』のMV撮影で都内に戻ったんです。ハッピーな曲であるんですけど、カットかかった瞬間、天下井になるみたいなことが結構ありました(笑)。カットと言われてもカメラってしばらく回してるんですけど、“無”の表情だったり、顔つきが怖くなった瞬間が映ってるんです(笑)。みんなでプレイバックの映像を見ているときに『(天下井が)出てる(笑)! 出てる(笑)!』みたいな(笑)」
BE:FIRSTのメンバーは、本作への出演について「喜んでくれてました。うちのメンバーにも『HiGH&LOW』ファンがいるので、すごい楽しみに公開を待ってます」とにっこり。「撮影の風景の写真とかを見せたりして、『うおー』みたいな(笑)。でも全部見せてしまうともったいないから、話の内容とかは『映画で観て』って。すごい楽しみにしてます」と嬉しそうに語る。
グループ活動と個人での仕事の違い
グループでの活動と、今作のように個人での仕事では、向き合い方や立ち振る舞いなど変わることはあるのだろうか。「グループだと空気感だったりとか、7人だからこその在り方みたいなのは自然と生まれてくるので、それは変わってきます。ソロでは『自分がどう思うのか』というのが第一に出てくると思うんですけど、グループではそういう訳にはいかないので、そのあたりの違いがあったりするかな」と持論を述べる。
グループとして、チームワークで大切にしていることは「小さいモヤモヤとしたものをいちいち潰していく」ことだそうで、「話し合ったりとか。どんなに小さいこととかでも、そのままにしておかない。小さいモヤモヤをつくらないような関係でいる。僕たちはそういうグループなので、よかったです。なにかあっても話ができるし、余計なものは全員で一気にすぐ取り払うみたいなものは大事」と熱弁する。
「大事な意見をまとめるときに話すことが結構多いんです。そういう時は、グループの意見と自分の意見をうまく調和しながら話すということはいつも意識しています。自分だけじゃない、というところを意識しながら、みんなが納得できる意見をインタビューなどでコメントするようにしています」と語る。
役として見てくれたら
周囲を力とカネでねじ伏せる天下井という役は、さわやかな笑顔で取材を受ける三山自身からは想像もつかないほど。公開後の反響には期待しているようで、「いろんな意味で本当に楽しみです! ファンの方はもともと僕の性格だったりを知っている方が多いと思うので、(天下井との)ギャップでどう思うのか。映画で僕のことを初めて観る人は、観たあとにどう思うんだろうっていう(笑)。作品としては、最終まで観てどう思うのかが気になる。最終的に素の自分に近い姿を見てくれたら勘違いされずに済むと思うので(笑)。でも、作品として嫌われたらそれは本望。成功だなと思います」と自信をのぞかせる。
さらに、「自分とのギャップっていうよりは、役としての自分を見てくれたらいいな。自分自身を見てくれるのは、アーティストのところだけでいいと思うんです。役者として作品にどう貢献しているのか、演じている時の自分の魅力などを見てくれたら一番うれしい」と語っていた。(編集部・梅山富美子)