映画『Dr.コトー診療所』主題歌はあの名曲!コトーと島の人々の今を描く新映像も公開
吉岡秀隆が主演を務める映画『Dr.コトー診療所』(12月16日公開)の主題歌に中島みゆきの「銀の龍の背に乗って」が使用されること発表された。あわせて予告映像も公開となった。
山田貴敏の同名コミックをもとにしたドラマ「Dr.コトー診療所」シリーズの16年ぶりの新作となる本作。吉岡をはじめとするキャストが続投し、日本の西の端にぽつんと在る美しい島・志木那島、本土からフェリーで6時間かかる絶海の孤島を舞台に物語が描かれる。五島健助=コトー(吉岡)は看護師の星野彩佳(柴咲コウ)と結婚し、彩佳は現在妊娠7か月。二人と共に暮らす彩佳の両親である正一と昌代、漁師の原剛利、ご意見番の重雄や漁師仲間、スナックを営む茉莉子、診療所を手伝う和田らは静かに暮らしていたが、過疎高齢化が進むなど変化が忍び寄っていた。
今回、映画の主題歌が発表された。2003年放送のドラマシーズン1から2004年のスペシャルドラマ、2006年のシーズン2 に至るまで使用されてきた中島みゆきの名曲「銀の龍の背に乗って」が今回も物語を彩る。同曲はドラマのために書き下ろした楽曲であり、タイトルの「銀の龍」に込められた意味について中島は「命に向き合いながら孤独に戦う医師たちの心に想いを馳せ、命の水の化身である龍に願いを託したかった。その龍の色が銀色であるのは、手術用のメスの色が銀色だから」と2016年発売のベストアルバム「前途」で解説している。
また、その主題歌を使用したコトーと島の人々の現在を描いた予告映像も公開。海の向こうにある美しい小さな島で、コトー先生が自転車で往診するシーンから始まり、変わらない島での日常が続いていることが「銀の龍の背に乗って」にのせて描かれていく。コトーと結婚した彩佳が新たな命を授かっていることがわかる描写もあり、16年を経ても変わらない様子と変化した様子が入り混じり、時の流れを感じさせる。
さらに、美しく穏やかな島の情景の一方で、コトーの口から「診療所をなくすということですか?」と衝撃の言葉もあり、物語の全貌への期待を高まる仕上がりとなっている。(編集部・大内啓輔)
中江功(監督)コメント
「Dr.コトー診療所」は連続ドラマで2シーズンとスペシャルドラマでもやりましたので「コトー」と言えば「銀の龍」、「銀の龍」と言えば「コトー」自分の中でこの2つは一体化していた為、別の曲にするとか、新しい「銀の龍」にするとか、そんな考えは全くありませんでした。
それくらい「コトー」は「銀の龍」とイコールだと思ってます。
「銀の龍」を聴くと今でも20年前からの島の風景と撮影の思い出が浮かんできます。
1992年に「親愛なる者へ」というドラマの主題歌(「浅い眠り」)をやっていただき、更に最終回ではみゆきさんに出演していただきました。
私は当時助監督でしたが、打合せの際に普段ドラマとか絶対出ないみゆきさんが出演を受諾していただいたのは、“お父様と同じ産婦人科の役であったから”とプロデューサーにお話ししていたと記憶しています。
「医者をやるなら大事にやりたい」と仰っていたのをよく覚えています。
それから約10年後、「コトー」で医療ドラマをやることになったので、主題歌をお願いするためにラジオ局に会いに行きました。スタジオ前でお会いしたとき、ニッコリと「お久しぶりです。南雲律子です」と10年前のドラマの役名でご挨拶していただきました。その記憶力の凄さと優しさとユーモアに感動したことは今でも忘れられません。
打合せのときに『コトー』を“海を超えてやって来た、傷ついた非力なヒーロー”という表現をしたのですが、その通りの素晴らしい曲になりました。
曲を作っていただいた後、事務所の方が「【銀の龍】というのは波頭が光って輝いている様を表現しているんです」とこっそり教えてくれました。
映像より先に、海からやって来るヒーロー『コトー』のイメージを作ってもらった気がしています。
最初のシーズンのタイトルバックで崖の上に座ってるコトー先生を撮影したのですが、放送後、島の方から「あそこは龍が昇ってくるところなんだよ」と教えていただき、この曲との縁を感じました。