『ジュラシック・パーク』は本来1作目で終わっておくべきだった…監督が語る
シリーズ第4弾『ジュラシック・ワールド』及び第6弾『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』でメガホンを取ったコリン・トレヴォロウ監督が、『ジュラシック』シリーズについて「本質的にフランチャイズ化できない作品であり、多分(オリジナル版の)『ジュラシック・パーク』のみが存在すべきだった」と率直な意見をEmpireに語っている。
ただ、映画スタジオが大ヒット作を1作で終わらせるはずはない。それならばどうフランチャイズを前進させられるかということを考えて、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』ではあえて今までとは違うことをし、「フランチャイズのDNAを変えた」とのこと。トレヴォロウ監督は「前5作は恐竜についての物語だが、第6弾は恐竜と共存する世界で暮らすキャラクターたちの物語だ」と語り、先を見据えて、パイロットのケイラ(ディワンダ・ワイズ)、バイオシン社のラムジー(マムドゥ・アチー)、バイオシン社と恐竜の密輸を行う闇市場をつなぐ謎の女性ソヨナ(ディーチェン・ラックマン)ら新キャラクターを登場させたと明かした。ユニバーサルともこのフランチャイズの次なる可能性について話し合いを持っていたのだという。
しかし、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は“『ジュラシック』シリーズの完結編”として宣伝されることになった。トレヴォロウ監督は「僕は今作がこのフランチャイズの終わりだなんて、宣伝物を見るまで全く知らなかった」と打ち明けると、「宣伝の人たちは優秀に自分たちの仕事をしているわけだけど、僕からしたら、“全ての終わり”ではなく“一つの時代の終わり”であればより明確な表現だったと思う。なぜなら、もちろん彼らはもっとお金を稼ぎたいと思うだろうし、それが『ジュラシック・ワールド』の目的だったわけだけど、日々、新たな恐竜ファンは生まれているのだから」とコメント。
今後もシリーズが続くのは間違いないとみているようで、自らが下地を作った今、新たなフィルムメイカーが『ジュラシック』の世界を舞台に新たな物語を思い付くのを楽しみにしていると続けていた。
ちなみに、14年ぶりのシリーズ再始動となった第4弾『ジュラシック・ワールド』の世界興行収入は16億7,040万637ドル(約2,422億円)、第5弾『ジュラシック・ワールド/炎の王国』の世界興収は13億1,046万6,296ドル(約1,900億円)、第6弾『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』の世界興収は9億9,781万4,080ドル(約1,447億円)と巨万の富を生み出している。(数字は Box Office Mojo調べ、1ドル145円計算)(編集部・市川遥)