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是枝裕和監督&ソン・ガンホ、15年前に釜山で運命の出会い

是枝裕和監督、ソン・ガンホ、イ・ジウン(IU)、イ・ジュヨン
是枝裕和監督、ソン・ガンホ、イ・ジウン(IU)、イ・ジュヨン

 第24回釜山国際映画祭で「今年のアジア映画人賞」を受賞するなど、釜山とゆかりの深い是枝裕和監督。第75回カンヌ国際映画祭でソン・ガンホに韓国人として初の男優賞をもたらした『ベイビー・ブローカー』が7日、現在開催中の第27回釜山国際映画祭における同時代の巨匠たちの新作を紹介するアイコンセクションで上映され、ソン・ガンホ、イ・ジウンIU)、イ・ジュヨンと共に舞台挨拶を行った。

【画像】是枝裕和監督×ソン・ガンホ×イ・ジウン(IU)×イ・ジュヨン舞台挨拶の様子

 『万引き家族』などの是枝監督が初めて韓国でメガホンを取ったドラマ。「赤ちゃんポスト」に預けられた赤ん坊をめぐり、出産した母親(イ・ジウン)、子を欲しがる人々に赤ん坊を売ろうとするブローカー(ソン・ガンホ、カン・ドンウォン)、違法行為を摘発しようとする刑事(ぺ・ドゥナ、イ・ジュヨン)が交錯する。

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 ソン・ガンホとの出会いは本当に偶然だったと語る是枝監督。「15年前に釜山国際映画祭に来たとき、共演したい俳優はと聞かれ、すぐにソン・ガンホと答えました。本当に優れた俳優だと思っていたのですが、インタビューを終えてエレベーターの前でドアが開いたらソン・ガンホさんが目の前にいて、『あなたと映画を撮りたい』とお伝えしました」と運命的な出会いを振り返る。

 ソン・ガンホもそのときのことを覚えていて、「わたしも是枝監督の映画が好きだったので縁を感じました。15年後に一緒に映画を撮って、こうして同じ舞台に立てることが嬉しい」と言い、15年越しに念願かなったことを感慨深げに語った。

 是枝監督は『真実』(2019)をフランスで撮影しており、『ベイビー・ブローカー』は2本目の海外作品となる。「どこの国に行っても、誰と会っても『外国での撮影は大変ですよね?』とよく聞かれます。ですが、今振り返ってみても楽しい思い出しかありません。撮影のときもそうでしたし、こうして観客の皆さんに観ていただける。このような出会いが僕の人生の大きな部分を占めていると思います」

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 日本でもNetflixのドラマ「梨泰院クラス」で注目されているイ・ジュヨンは、優しすぎるブローカーを演じたカン・ドンウォンとのエピソードを振り返る。「わたしは出待ちの間、いつもカン・ドンウォンさんとキャッチボールをしていました。『野球少女』以来のキャッチボールですから楽しかったですね。それと時間があれば自転車に乗ったりと、いつも遊んでいました」

 同作が本格的な映画初出演となったイ・ジウン(IU)にとっても、釜山での上映は喜びひとしおだった。「カンヌや日本にも行きましたが、(コロナ禍で)観客の皆さんとこうしてリアルに会えてとても嬉しく思っています。(映画は)釜山で物語が始まり、こうして釜山に戻って来られて、とてもよい思い出になりました」と喜びを噛み締めていた。(取材・撮影・文:土田真樹)

第27回釜山国際映画祭は10月14日まで開催

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