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スピルバーグ、ワーナーを批判「映画監督たちを裏切った」

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スティーヴン・スピルバーグ監督
スティーヴン・スピルバーグ監督 - Axelle / Bauer-Griffin / FilmMagic / Getty Images

 スティーヴン・スピルバーグ監督が、コロナ禍における米ワーナー・ブラザースの対応を批判した。ワーナーは2020年、2021年公開の新作映画全てをアメリカでは劇場公開と同時に動画配信サービス「HBO Max」で配信すると発表、実際に実行し、当時もクリストファー・ノーラン監督らが非難の声を上げていた。

【画像】スピルバーグ監督、キティちゃんの手を取りニコニコ

 スピルバーグ監督は「パンデミックは、ストリーミングサービスにとって、登録者数を記録的なレベルまで伸ばすという好機となった。そして、わたしの大切なフィルムメイカーの友人たちの何人かは、ぶしつけに映画を配信に回されるという裏切り行為に遭った。映画が突然、HBO Max の作品へと格下げされたんだよ。そう、わたしは HBO Max のことを話している。それから全てが変わり始めたんだ」と New York Times にコメント。

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 劇場公開から配信サービスへの移行という2020年のパンデミックから始まった流れが、映画業界を永遠に変えてしまうかもしれないとしながらも、スピルバーグ監督は映画館と映画の持つ力をまだ信じていると語る。パンデミック以降、アメリカでは年配の人々の足が映画館から遠のき、大人向け映画の苦戦が続いていたが、ワーナー配給の『エルヴィス』が国内興収1億5,104万48ドル(約219億円)を上げるヒットとなったことが一筋の希望となったという。(数字は Box Office Mojo調べ、1ドル145円計算)

 「『エルヴィス』の国内興収が1億ドル(約145億円)を超えたというのは励みになる。多くの年配の人々がこの映画を観るために映画館へ足を運んだ。そのことは、人々が映画館へ戻り始めているという希望をくれた。わたしは、映画は復活すると思うよ。本当にそう信じている」。スピルバーグ監督の新作『ザ・フェイブルマンズ(原題) / The Fabelmans』は11月11日に米公開。映画館デビューで両親と『地上最大のショウ』(1952)を観て衝撃を受け、以来、映画作りにのめり込んでいったスピルバーグ監督の子供時代と、彼の作品に影響を与えた家族の関係にインスパイアされた物語だ。

 ちなみに、今年4月、ワーナーメディアとディスカバリーが統合して新たにワーナー・ブラザース・ディスカバリーが誕生。新CEOとなったデイビッド・ザスラフはこれまでの HBO Max 優先の方針を撤回し、劇場公開用のフランチャイズ映画の制作に注力していくとしている。(編集部・市川遥)

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