ボブ・アイガー、ディズニーCEOに電撃復帰!マーベル、ルーカスフィルム、フォックス買収の立役者
ボブ・アイガーが現地時間20日、米ウォルト・ディズニー・カンパニーのCEOに電撃復帰した。ディズニーが発表した。
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40年以上を同社で過ごしたアイガー。2005年から2020年までの15年間はCEOを務め、ピクサー、マーベル、ルーカスフィルム、21世紀フォックスと次々に買収してディズニー帝国を拡大させ、在任中に会社の時価総額を5倍にした。さらに動画配信サービス「Disney+」も立ち上げ、ディズニーを他の追随を許さぬほどに大きく成長させたことで知られる。
そんなアイガーが今後2年間、ディズニーのCEOを再び務めることが決定。同社の新たな成長のために戦略的な方針を立てるほか、任期終了後は取締役会と緊密に連携して後継者を育成することになった。
2020年にアイガーの後を継いでCEOを務めてきたのは、ディズニーパークおよびリゾート事業を担当するディズニー・パークス・エクスペリエンス・プロダクツの社長だったボブ・チェイパック。チェイパックは今年6月、新たな複数年契約を結んだばかりだったが、このたび即時CEOを退くことになった。
チェイパックのCEO時代は、新型コロナウイルスの流行でテーマパークの一時閉鎖や映画・テレビドラマの制作がストップするなど、同社にとっても厳しいものになった。映画『ブラック・ウィドウ』を劇場公開と同時配信にしたことでスカーレット・ヨハンソンから訴えられたり(後に和解)、フロリダ州の通称「Don’t Say Gay(ゲイと言うな)」法案の対応を誤ったりと、タレントたちとの友好な関係で知られるアイガーとは対照的に、チェイパックは批判にさらされてきた。
アイガー退任前の2020年1月には2600億ドル(約37兆7,000億円・1ドル145円計算)だったディズニーの時価総額は、18日の時点で1670億ドル(約24兆2,150億円)にまで落ち込んでいる。「Disney+」は急速に契約者数を伸ばしているものの、ストリーミングにおける損失は増え続けており、チェイパック先日、新規雇用および必須ではない全出張の停止を発表し、社員のレイオフ(一時解雇)の可能性も高くなっている。(編集部・市川遥)